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民主党支持母体の連合東京、都知事選挙で舛添氏支援を決定。電力労連が主導 連合の「ヌエ的正体」明るみに(FGW)

2014-01-19 20:40:04

賃上げ要求のキャンペーンをする連合東京
賃上げ要求のキャンペーンをする連合東京
賃上げ要求のキャンペーンをする連合東京


民主党の支持母体である連合東京が舛添氏への支援を正式に決定した。民主党は細川氏への支援を決定しているため、政党と、その支持母体で分裂状態になった形。連合東京は舛添氏と雇用政策などで考え方が一致した、としているが、「脱原発」を掲げる細川氏の当選を何としても阻みたい東電労組を中心とする電力労連の主導とみられる。
すでに桝添氏支持には、都内に100万票の組織票があるとされる創価学会が回っており、連合の支持と、自民党の支持を合わせると、同氏はすでに200万票近くを抑えたことになる。都知事選の当選ラインは300万~400万票とされるので、後は100万票ほど浮動票を上積みすれば、舛添都知事が誕生するとの票読みが行われている。

舛添氏有利を決定づけるような連合東京の動きの背景には、脱原発の都知事誕生を阻止するためには何でもやる、という電力労使一体となった政治活動があったとみられる。電力労連は、先の衆院選挙でも、支持政党の民主党議員を支援するどころか、組織的な票崩しに動いたとされる。民主党が脱原発を掲げたことへの「仕返し」と評された。

今回の連合東京の動きにも、似たような駆け引きが伝えられている。電力労使にとっては、主義主張ではなく、電力業界の既得権益擁護が最大の共通項であり、支持政党よりも自らの業界利益を最優先する行動をとっているだけ、ともいえる。これに対して、民主党が何も動けない状況は、今日の日本の政治状況のいびつさ(電力労使に、与野党ともに乗っ取られている)を象徴する構図といえる。

細川氏を支持するのは、民主党のほか、生活の党や結の会など小所帯の政党などで、力の差は否めない。合わせた票数は100万票前後とみられる。また共産党と社民党が推薦する宇都宮健児氏の組織票は50万前後とみられる。両者の間には「一本化」の声も出てはいるが、宇都宮氏側が強く反発していると報道されている。仮に一本化ができても、連合と自民、創価学会が相乗りす舛添氏の組織票数にはとても及ばない。つまり連合の寝返りが力関係を大きく変えたといえる。

都知事選挙は浮動票の動きが大きいため、まだ流動的な要素は残ってはいる。それにしても、連合の動きはきわめて「ヌエ的」だ。先の衆院選挙での民主党大惨敗も、支持母体のはずの電力労連が、労使一体となって民主党の脱原発議員の票崩しに駆け回ったことが決定的な影響を与えた、と指摘したが、支持政党を切り崩すという連合の異例な行動は、単に電力業界の業界エゴだけではないとの見方もある。

連合を構成する労働組合は、大手企業中心で、労働者組織率も20%を切る水準にある。つまり、元々、労働者を代表する団体ではなく、大企業、それも国内主導業界の一部労働者の利益擁護団体との見方だ。連合幹部や連合傘下の主要組合幹部は、企業の経営層と裏表の関係にあるとの指摘もある。その典型的な業界が電力業界だというわけだ。

都知事選挙の帰趨は、告示前に、もはや決しているのかもしれない。国政の行方も、今後さらに、国民・市民の視点から遊離していく危惧が広がり始めている。

 

http://www.rengo-tokyo.gr.jp/