HOME12.その他 |英国王立協会(ロイヤル・ソサエティ)が、世界人口の抑制と、先進国の過大な消費の抑制を提言(Guardian) |

英国王立協会(ロイヤル・ソサエティ)が、世界人口の抑制と、先進国の過大な消費の抑制を提言(Guardian)

2012-04-27 07:30:28

Over-consumption and over-population : Crowds of sun seekers fill the beach
英国のロイヤルソサイティは、世界人口の迅速な安定化と、富裕国での高い消費性向を抑制しないと、経済の加速度的下落と環境悪化を避けられなくなると、警告する報告書をまとめた。報告書はノーベル生物学賞を受賞したジョン・サルストン卿が中心になってまとめた。 a major report from the Royal Society.

報告書は、人口を抑制するために、避妊を希望するすべての女性にその機会が与えられるべきで、消費についても不公平を削減するためにカットされるべきだと、指摘している。また今後100年間の人類の事前評価に、21か月もかけて分析した。その結果、2050年に90億人の人口になると予測されているが、これらの人々が長期に健康に生活するためには、人口と消費という二つの課題が、政治・経済課題の最上位に据えられねばならないとしている。ところが、この両方の課題は、政治家によって無視され、環境保護・開発グループの双方によっても低く扱われてきた、とも指摘している。

現在の途上国での人口増加のテンポは、今後、2050年にかけて、5日ごとに100万人の都市が建設されるのと同じペースで増加するだろう、と予測している。さらに、今後の数十年間は増加が続き、2050年までの人口増加は、現在の中国とインドと同じ数だけの人が、増えることになる、と分析している。

ただ、単純に人口の増加が問題なのではなく、それらが不公平を加速し、消費を拡大するという点が大きな課題だ、と述べるのは、同報告書作成のワーキンググループに参画したJules Pretty氏だ。「特に先進国は、CO2排出量の多い商品・サービスの消費を避けるべきだ」と指摘している。特に、世界で13億人が一日1.25㌦以下で生活していることを認めなければならない。特にそうした人々にサービスを提供することが困難になっている国においては、人口の増加を抑制することはきわめて重要になっている、などと指摘。

報告書は、対策が必要な事例として、西アフリカのニジェールを取り上げている。同国では、過去30年間に生存率が上昇した半面、20年ごとに人口が倍増している。出生率が2050年までに3.9人に下がるとみても(この予測自体楽観的だが)、人口は現在の1550万人から、2050年には5550万人に増える計算になる。

http://www.guardian.co.uk/environment/2012/apr/26/earth-population-consumption-disasters