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福井・敦賀の高速増殖原子炉「もんじゅ」 台風18号の土砂崩れで孤立 データ送信も停止 “欠陥構造”を露呈(FGW)

2013-09-16 15:15:01

陸の孤島状態の「もんじゅ」
陸の孤島状態の「もんじゅ」
陸の孤島状態の「もんじゅ」


各紙の報道によると、台風18号の影響で、福井県敦賀市の高速増殖原型炉もんじゅに通じる道路が土砂崩れで通行不能となり、もんじゅは16日未明から孤立状態となった。原子炉の各種情報を送信する自動システムもトラブルで停止しているという。リスク管理を無視した”欠陥構図”を露呈した形だ。もんじゅを管理・運営している原子力安全基盤機構(JNES)によると、同日午前2時56分、原子炉などの情報をもんじゅからJNESに自動送信するシステムが作動しなくなり、データ伝送ができなくなった。

また同午前7時ごろには、もんじゅから約2.5㎞離れた美浜町の県道で土砂崩れが発生した。同県道はもんじゅに通じる唯一の道路であるため、もんじゅへの外部からのアクセスができない状態になったという。もんじゅにいる約40人の職員らは閉じ込められた状態となっており、またデータ伝送システムの補修作業員も現場に入れないという。もんじゅ敷地内の正門付近の道路でも午前3時ごろ、土砂崩れが起きており、通行できないという。

原子力発電所のリスク管理の強化は、東電福島第一原発事故以来、もんじゅを含めて全国の原発で改善が求められている。地震、津波などだけでなく、台風、集中豪雨への対応も重要な項目。一本の道路でしかアクセスできない設備というのは、リスクマネジメント上、初歩的な欠陥構造といえる。