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原発適合審査 「合格=安全」広がる誇張 (東京) 「安全宣言」とは別物

2014-04-09 00:00:40

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genshiryokukiseiinkailogo原発の新しい規制基準は、重大事故が起きる危険性と被害を減らそうという必要最低限のものだ。だが、再稼働を急ぐ政府、自民党から、原子力規制委員会の適合審査に合格しさえすれば「安全」になるかのような発言が相次いでいる。


 「安全基準に基づいて徹底的な安全審査を行い、これに合格した原発について再稼働を判断していく」




 一月二十九日の参院本会議で安倍晋三首相はこう答弁したが、日本には「安全基準」も「安全審査」も存在しない。




 規制委は新基準の名称を「安全基準」にしかけたが、基準を満たせば安全というわけではないため、「規制基準」に改めた経過がある。審査の正式名も「規制基準への適合性審査」であって「安全審査」ではない。




 だが、政府、自民党の「基準クリア=安全」発言はエスカレートする一方だ。




 三月十四日には記者会見で、茂木敏充経済産業相が「規制委により安全性が確認された段階で、(再稼働に向けて地元に)国も説明する」と発言。二十日には自民党の細田博之幹事長代行が、原発推進派でつくる議員連盟の会合で「できるだけ早く審査を済ませ、安全という認定を出してほしい」とあいさつした。




 適合審査に合格するとはどういう意味なのか、二十六日の会見で規制委の田中俊一委員長にあらためて問うと、「絶対安全かと言われるなら否定している」と明言。単に新基準を満たしているということを認定するにすぎないと述べた。 (清水祐樹)

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014040802000111.html