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福島第一原発沖20km圏内の海底土から 1000ベクレル超のセシウム検出 汚染水の港湾外への流出滞留を示す(FGW)

2014-06-30 15:07:08

fukushimakaiteiキャプチャ
原子力規制委員会が、東京電力福島台地原子力発電所沖の20km圏での海底との放射能濃度を分析したところ、調査対象とした43箇所の海底土のすべてからセシウムが検出された。最高値は1030ベクレルで、大半が数百ベクレルと高濃度だった。

 

東電は原発建屋に流れ込む地下水の汚染を防ぐため、汲み上げて海洋排出しているが、その過程では基準超過の放射能濃度があっても、他の水と混ぜ合わせて濃度を下げて、排出する便法をとっている。排出時に濃度が下がるから問題ないという考えだが、海底土にはそうして薄められた放射能も確実に蓄積していることが立証された形だ。

規制委の発表によると、対象となった43箇所の海底土は、今年1月7日に採取し、乾土重量換算で分析した。その結果、福島第一原発より南側のT-⑥地点から、セシウム134が300ベクレル、同137が730ベクレル、合計1030ベクレルを検出したのをはじめ、T-1地点では940ベクレル、T-S7地点でhは680ベクレル、T-⑬地点580ベクレルなどと、高濃度のセシウムが溜まっていることがわかった。

もっともセシウム濃度が低かったのは、20km圏を北側に少しはずれたT-13-1地点の6.0ベクレル。一ケタ台は同地点ともう一箇所だけで、他はすべて二ケタから3ケタの濃度を記録した。

海底土の汚染が広範囲に起きていることは、水産物の放射能調査でも、カレイやメバルなどの底魚に汚染濃度の高さが目立つこととも符合する。政府は底魚を含めて、サンプル調査で汚染濃度が下がった魚類について試験操業を認め、福島沖での漁獲魚類も市場流通させているが、その一方で、希釈汚染粋の海洋流出を始めるという”つじつま”の合わない政策を展開している。

こうした場当たり的な施策が、消費者の不信感を募らせ、”風評”の原因になっているともいえる。fukushimakaiteido2キャプチャ

http://radioactivity.nsr.go.jp/en/contents/9000/8588/24/280_20140630.pdf