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東電福島第一原発 昨年8月のがれき処理 3号機免震重要棟前だけで1兆1200億ベクレルが”二次拡散”。全体では11兆ベクレル(?)(FGW)

2014-07-24 00:48:46

鉄骨トラスがれき(揚重中)
鉄骨トラスがれき(揚重中)
鉄骨トラスがれき(揚重中)


東京電力は23日、昨年8月に実施した福島第一原発のがれき処理で、大量の放射能が拡散し、南相馬市周辺で汚染米が発生した”問題で、3号機の免震重要棟前ダスト濃度から4時間の作業とみて、1兆1200億ベクレルの放射性物質の排出があったとの推計結果を公表した。原発事故時の大量排出に続く”二次拡散”を招いたことがわかった。

 

東電の推計によると、3号機のダストモニターで毎月測定している放射能の追加放出測定データでは、一時間当たり1000万ベクレルの推計で、1か月744時間)当たり74.4億ベクレルと試算している。これに対して、昨年8月のがれき処理に伴う発生量は一時間当たり2800億ベクレルと桁違いに多く、4時間の作業とすると1兆1200億ベクレルに達していたことになる。

 

ただ、東電は、がれき処理をした場所の風下方向にあるモニタリングポストNo.2において,約50nGy/hのセシウム濃度の上昇が見られたが,放出が4時間継続した場合でも,約200nGyの線量で,毎月実施している追加的放出量による被ばく評価(0.03mSv/年)に対して有意な数値ではなかった、として、がれき処理の影響を過小評価している。

 

一方で、東電の試算は3号機免震等前での4時間作業だけの推計値で1兆ベクレルを上回っているが、ガレキ作業は、天井クレーンガータの撤去作業を含めると、昨年7月末~8月の間で少なくとも10日は実施している。各作業日の実施時間は公表されていないが、3号機の試算と同様の一日当たり4時間とすると、11兆2000億ベクレルの拡散があったと推計することも可能だ。

 

また1号機のオペフロア等には、まだ大量のがれきが残っている。東電は、2015年度にかけてさらに原子炉建屋内などのがれき処理を続けなければならないとしている。このため今後のがれき処理には飛散防止剤や、水の散布、防風シートの設置などのがれき処理対策をとるとともに、放射性物質の飛散状況のモニタリングを強化することを示した。

 

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140723_07-j.pdf