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福島原発1~3号機の燃料取り出し、4号機より桁違いに困難。放射線量高く、未曾有の遠隔操作作業に(FGW)

2014-12-22 14:12:17

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”R—¿Žæ‚èo‚µŽžŠú東京電力は福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出し作業を終えた。次の課題は1-3号機プールの約1500本だが・・・

東電は福島事故後、もっとも大量に使用済み燃料等が入ったままとなっていた4号機の使用済み燃料プールからの燃料棒の移送作業をこのほど終えた。約1年がかりで、1535本の燃料棒を71課にわけて身長にプール内から取り出し、6号機等のプールに移送を完了した。

 

作業の困難さから、国際的にも懸念が示されていたが、昨年11月からの作業はほぼ予定通りに終えた。今後の焦点は、残る1-3号機に残ったままになっている燃料棒の取り出しに移る。fukushima1-3goukiPK2014122102100032_size0

 

東電は4号機での作業の成功を前例として、他の原子炉での作業にも自信を深めているようだが、「1-3号機での作業の困難さは、4号機とは比べものにならない」「手作業と遠隔作業の差は、おできの手術と、心臓外科手術ぐらいの違いがある」との指摘もある。

 

1-3号機の燃料プールには、合計で1573本の燃料棒が残っている。量的には4号機一個分と変わりはないが、4号機は原子炉が休止中だったため、原子炉からの放射線量の漏れがない中で作業を行うことができた。しかし、1-3号機はいずれも原子炉自体が破損し、炉内の様子は皆目わからない状況が続いている。

 

このためプールを含めた炉周辺はこう占領が続いており、4号機のように作業員がプールの脇に陣取って、クレーンを目視で作動させるような作業はできない。東電は作業員の被ばくを抑えるために取り出しは遠隔操作を想定している。

 

その場合でも、取り出しに必要な装置の設置や、作業環境の点検などは人手で行う必要があり、作業員が高線量のエリアに近づかなければならないと考えられる。来年度に作業が予定される3号機の場合、建屋5階の空間線量が毎時1ミリシーベルト以下になるよう除染を進めているが、線量は思うように下がっていない。

 

東電は5階の床コンクリートの表面を削り、さらに高圧洗浄で放射線量を減少させる作業を実施したが、線量は予定した100分の1への減少には遠く及ばす、5分の1程度しか減っていないという。このため、床に鉛の遮蔽材を置くなどの対策も検討しているが、その効果は現時点では不透明。

 

1号機は当初、2017年度から作業を行う予定だったが、建屋カバーの解体が遅れ、19年度前半に作業の開始が延ばされている。建屋上部のガレキ付近の線量は毎時8-77ミリシーベルト。今後、ガレキを撤去すると、かきたてられた線量が上昇する可能性がある。

 

さらに2号機は、建屋は破壊されなかったが、逆に建屋内に汚染蒸気が充満しており、線量は毎時880ミリシーベルトの箇所もあるという。このため、一応、17年度以降に取り出す計画にしているが、実際は取り出し時期の見通しは立っていない。

 

仮にプールの燃料棒を全部安全に取り出せたとしても、原子炉内で溶け落ちているとみられる燃料の回収は、いつ実施できるかは、全く見通せない。東電の廃炉担当役員の増田尚宏廃炉推進カンパニー・プレジデントは、「今後30年かr亜40年続くプロジェクトとなる」としている。だが、旧ソ連のチェルノブイリ原発が、事故から30年近くを経過する現状でも、原子炉に全く手をつけられない状況が続いていることを思えば、年数のケタが一つ違うのでは、と思わざるを得ない。

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/decommision-j.html