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福島・中間貯蔵施設受け入れ決定。だが、地元は「なぜ3.11まで搬入」の疑問。机上スケジュール最優先の国・県へ不信感も(河北新報)

2015-02-25 10:41:45

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fukushimachuukanchozou20150224045jc福島県は24日、中間貯蔵施設への除染廃棄物の搬入を容認し、候補地の大熊、双葉両町も受け入れる考えを示した。

国は3月11日までの搬入開始を目指すが、両町には、目標日の設定や日程優先で進む国の姿勢に反発も強く、同日以前の搬入には反対する構え。予定地の地権者の間には「われわれを置き去りにし、一方的に進めている」との不満が渦巻いた。

「3月11日にはいろんな思いがある。町民や地権者の感情を逆なでしないようお願いしたい」「発災の当日、犠牲者が出た日にこだわる感覚はいかがなものか」
大熊町の渡辺利綱町長と双葉町の伊沢史朗町長は24日、内堀雅雄知事との会談後、搬入開始の時期について厳しい口調で注文を付けた。
両町議会も3月11日までという日程には難色を示す。町議の一人は「なぜ3月11日なのか。発災から4年のうちに搬入したという実績をつくるため、急いでいるのではないか」と指摘した。
関係者によると、安倍晋三首相が今月28日に福島県入りするのが決まった後、環境省は首相の来県に合わせ、搬入開始を模索したという。
予定地の地権者会代表を務める門馬幸治さん(60)は「廃棄物の『一時保管場』の着工といい、今回の段取りといい、国は地権者を無視するような形でスケジュールを進めている」と批判した。
双葉町の地権者の男性(74)は「土地を提供するかどうか考えようにも、昨年秋の地権者説明会の後、環境省からは電話の一本もない。国は本当に地権者や町民のことを考えているのか」と不信感をあらわにした。

 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201502/20150225_63014.html