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三井住友海上火災保険、保険引き受け、資産運用業務で気候変動取り組みのKPIsと連動する8項目の「グリーンインデックス」設定。「グリーン引き受け」の年間増収率18%に(RIEF)

2022-03-14 16:16:08

MSADキャプチャ

 

   MS&ADグループの三井住友海上火災保険は14日、 同社の保険引き受けや資産運用に際して、気候変動対策の取組状況を表す独自のグリーン指標「MS Green Index」を設定したと発表した。2025年度までの4年間で、再エネ関連事業保険等の「グリーン引き受け」の年間増収率を平均18%とするほか、資産運用では投資ポートフォリオの2050年ネットゼロを目指し、25年度までに温室効果ガス(GHG)排出量で70%を超える投資先へのエンゲージメントを行う等の重要業績指標(KPIs)を設定している。

 

 MS&ADグループは、2050 年度までに自社の活動からのCO2排出量のネットゼロ目標を掲げている。同目標の達成のため、三井住友海上火災は今回の本業での適合目標として8項目の「MS Green Index」を設定した。

 

 このうち保険引き受け業務については、同社が手掛ける再エネ・カーボンニュートラル関連の保険商品を「グリーン引き受け」とし、その保険商品のラインナップ数と、同引き受けの年平均増収率をIndexとして設定した。

 

「MS Green Index」の概要
「MS Green Index」の概要

 

 現在の「グリーン引き受け」ラインナップは、メガソーラー総合補償プラン、小形風力発電総合補償プラン、洋上風力発電パッケージ保険、地熱発電設備総合補償 プラン、グリーン電力証書安定供給支援保険、EV 充電設備損害補償特約、カーボンニュートラルサポート特約、災害 時応援協定に基づく電動車等貸与時のレンタカー費用特約の8商品。今後、さらに追加する。これらの引受保険の年平均増収率を2022年度~25年度にかけて18%とする。

 

 資産運用では、GHG排出量ベースでのエンゲージメント実施率実質ゼロ(ネットゼロ)と、運用ポートフォリオのGHG排出量削減目標を設定した。前者については、2025年度までにGHG排出量ベースで70%を超える投資先とエンゲージメントを実施する。後者については2050 年度投融資ポートフォリオのネットゼロを掲げている。

 

 自社事業については、温室効果ガス排出量の削減(50年ネットゼロ、30年50%削減等)、社有車の電動化(25年度100%)、⑦自社ビルの再生可能エネルギー導入率(30年度60%、40年度100%)、気候変動の研修受講者数(東洋大学情報連携学部(INIAD)と連携した専用研修プログラム等)をKPIsとしている。

 

 同社では「脱炭素社会の実現には、自社事業の脱炭素化取組だけではなく、社会の脱炭素化を支える商品・サービ スの提供や投融資ポートフォリオのGHG排出量削減等、多方面で取り組む必要がある」と指摘。

 

 また全社横断で気候変動対策に取り組むため、2021年4月に経営企画部に気候変動対 策チームを設置。6つのタスクフォース(①商品・サービス、②マーケット戦略、③資 産運用、④自社事業、⑤リスク分析、⑥海外事業)を立ち上げ、それぞれの領域での脱炭素化取組を進めているとしている。

https://www.ms-ins.com/news/fy2021/pdf/0314_1.pdf