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JR東日本、年明け1月に、二度目のサステナビリティボンド発行へ。資金使途は、自前の太陽光・風力発電事業と首都圏の車両のバリアフリー化等に充当(RIEF)

2020-12-03 17:18:40

JR東001キャプチャ

 

 JR東日本は年明け1月に、同社として2回目となるサステナビリティボンドを発行する。今年1月発行の同ボンドでは、首都圏車両のバリアフリー設備の充実等や、地方の非電化区間での新型交流蓄電池電車等へのファイナンスを対象としたが、今回は自前の太陽光・風力発電との再生可能エネルギー事業等に充当する。

 

 (写真は、JR東日本が自前で整備する再エネ設備。㊧がJR秋田下浜風力発電所、㊨は 青森石江太陽電池発電所)

 

 同社は今年5月に策定した環境長期目標「ゼロカーボン・チャレンジ 2050」を、9月にグループ全体の 目標に拡大し、グループとして2050年度のCO2排出量「実質ゼロ」を目指すとしている。今回の二度目となるサステナビリティボンドはそうした目標の実現のために、CO2排出量削減につながるとともに、本業の輸送事業での顧客利便と安全性向上に資することを目指す。http://rief-jp.org/ct10/98329

 

 二度目のサステナビリティボンドの発行額は未定だが、前回は300億円としており、同規模あるいはそれ以上の発行額が見込まれる。期間は10年。主幹事は野村證券とSMBC日興証券の2社。サステナビリティの評価については、前回同様、格付投資情報センター(R&I)が担当、国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンドガイドライン(SBG)への適合評価を付与した。

 

 同社はグループ会社のJR東日本エネルギー開発とともに、2050年度までにグループの鉄道事業で使用するエネル ギーのうち約30~40%に相当する出力100万kW以上を自前で開発する計画を進めている。

 

 今回のサステナビリティボンドの資金使途では、再エネ事業のうち太陽光発電(京葉車両センター太陽電池発電所、内原第一・第二太陽電池発電所、 青森石江太陽電池発電所)、風力発電(JR 秋田下浜風力発電所)を対象とする。

 

首都圏の横須賀線・総武快速線を走るE235系車両
首都圏の横須賀線・総武快速線を走るE235系車両

 

 再エネ電力以外では、首都圏の横須賀線、総武快速線を走行するE235系車両について、普通車両の各車両にフリースペースを設けるとともに、普通車両のトイレを全て車いす対応の大型洋式トイレに切り替えることでバリアフリー設備を充実させるとしている。また回生ブレーキによるエネルギーの有効活用で消費電力の低減も進める。

https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201201_ho01.pdf

https://www.r-i.co.jp/news_release_suf/2020/12/news_release_suf_20201201_jpn.pdf