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ラトビア、バルト3国で初のサステナビリティ国債発行。6億ユーロ。資金使途は環境面の気候変動対策と、貧困対策・格差是正対策の社会面に充当(RIEF)

2021-12-09 14:34:37

Latvia002キャプチャ

 

 欧州のバルト三国の一つ、ラトビアは6日、同国初となるサステナビリティボンドを発行した。発行額は6億ユーロ(約770億円)。資金使途は環境分野が「2050年ネットゼロ」に向けた気候対策での再生可能エネルギー事業等で、社会分野は貧困対策や格差是正等の対策に充当する。投資家の買い需要が高く応募倍率は約5倍となった。

 

 (写真は、ラトビアの財務省の建物

 

 ラトビア財務省によると、発行したサステナビリティ国債は期間8年、クーポンレート.250%、利回り0.263%。6億ユーロの募集に対して、25億ユーロ超の応募があり、最終的にスプレッドは5bp縮まった。サステナビリティ国債の発行は同国にとって初となるだけでなく、バルト三国でも、また北欧諸国でも初めて。グリーン国債はリトアニアが2018年以来、3度発行している。

 

 財務相のJ.Reirs氏は「ラトビアはグローバルな気候対応に挑戦している。今回のサステナビリティ国債は、カーボンニュートラルと社会的責任を踏まえた経済への移行に前向き貢献するだろう。未来世代に対する長期的な気候、環境、社会的政策とそれらのインパクトを促進することにもなる」と指摘している。

 

 主幹事はバークレイズバンク・アイルランド、BNPパリバ、クレディアグリコルCIBの3金融機関が務めた。BNPとCACIBが共同でサステナビリティストラクチャリング・アドバイザーとなった。セカンドオピニオンは「ISS ESG」が国際資本市場協会(ICMA)のサステナビリティボンドガンドライン等
への適合を付与した。

 

 今回のサステナビリティ国債の発行に際して、財務省が主導して関係各省で構成するワーキンググループを編成し、サステナビリティボンドフレームワークを設定した。投資家向けのロードショーも政府が実施、投資家との一対一の説明会も展開した。

 

https://www.fm.gov.lv/en/article/latvia-prices-its-inaugural-sustainability-bond