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千葉市。国内自治体初のブルーボンドを12月中にも発行へ。30億円。資金使途先は「水の循環」関連事業に充当。8月に発行したサステナビリティボンドに次ぎ、今年2回目のESG債発行(RIEF)

2023-11-29 23:04:39

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 千葉市は12月中に、国内の自治体として初めてとなる「ブルーボンド」を発行すると発表した。ブルーボンドは資金使途を水環境や海洋保全等に充当するESG債。千葉市の場合、資金使途先の事業は「水の循環」に関連した事業として、工業排水等を適切処理するインフラの整備で海洋汚染を防止し、持続可能な水資源利用の仕組みをより強固にするとしている。グリーンボンドとブルーボンドを両方対象とした「ブルー/グリーンボンド」は、岩手県が発行しているが、ブルー事業だけに資金使途を絞ったボンドの発行は千葉市が初めてになる。

 

 同市のブルーボンドの発行は期間10年で、発行額30億円。機関投資家向けとし、購入単価は1000万円とする。条件等の設定は債券市場の動向を踏まえて、12月中に決定する予定。「水の循環」の資金使途先事業としては、下水道事業を中心とし、管渠改築、ポンプ場整備のほか、浄化センター整備の各事業を想定しているという。

 

 同市は今年、ブルーボンドに先駆けて、6月にサステナブルファイナンスフレームワークを策定した。同フレームワークについては、日本格付研究所(JCR)により、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)のほか、ソーシャルボンド原則(SBP)、サステナビリティボンドガイドライン(SBG)、国際金融公社(IFC)の「Guidelines for Blue Finance(GBF)」等に適合するとしたセカンドオピニオンを取得している。

 

 千葉市は同フレームワークに基づき、すでに8月に同市初のESG債となるサステナビリティボンドを50億円発行している。今回のブルーボンド発行はそれに次ぐ同市のESG債だ。主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券とみずほ証券が務める。

 

「いなげの浜」も白砂ビーチに
人工海浜の「いなげの浜」も白砂ビーチに

 

 同市は、「水の循環」との親和性について、同市の千葉港が日本一の水域面積を持ち、 鉄鋼・機械・食品・自動車等、様々な製品の物流拠点としての役割を担っている点や、市のベイサイドエリアは、日本一の長さを誇る人工海浜(幕張の浜・検見川の浜・いなげの浜)があり、 稲毛ヨットハーバーや千葉ポートパークなど、レジャーでも魅力的なエリアである点等を強調している。

 

 また歴史的にも、市内各地で貝塚が発見されているように、地元住民が縄文時代から、海の幸に生活の糧を求めていた経緯がある。市内にある加曾利貝塚は、日本最大の貝塚であり、国の特別史跡に指定されている。

https://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/shikin/sdgsbonds.html

https://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/shikin/documents/20231124pressrelease.pdf

https://www.city.chiba.jp/zaiseikyoku/zaisei/shikin/documents/r0507leaflet.pdf