HOME10.電力・エネルギー |NTTグループ。今年2回目のグリーンボンド、総額2200億円発行。年間で6000億円分。次世代通信網「IOWN」向け事業や自社の電力需要をまかなう再エネ投資等に充当(RIEF) |

NTTグループ。今年2回目のグリーンボンド、総額2200億円発行。年間で6000億円分。次世代通信網「IOWN」向け事業や自社の電力需要をまかなう再エネ投資等に充当(RIEF)

2023-11-30 22:43:42

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  NTTは29日、同社として今年2回目となるグリーンボンドを発行した。期間3年~10年の4種類、総額2200億円。今回の発行により、同社が発行したグリーンボンドは総額で1兆4000億円を超え、日本のESG発行企業としてトヨタに並ぶ大手発行体となっている。調達資金は、同社グループで活用する電力をグリーン化するために再生可能エネルギー事業に投じるほか、NTTが2030年に向けて開発を進める「光電融合技術」を活用して高速大容量通信や膨大な計算資源等を提供できるIOWN(アイオン)構想等に充当する。

 NTTグループのNTTファイナンスが発行した。3年債(300億円)、5年債(900億円)、7年債(100億円)、10年債(900億円)の4種類。利率は3年債が年0.420%、5年債が同0.614%、7年債が同0.860%、10年債が同1.213%で決定した。

 資金使途は、高速・大容量の移動通信システムの「5G」関連投資のほか、光ファイバーを使った家庭向け通信サービスの「FTTH」関連投資、通信や情報処理に使う電力を大幅に減らすNTT独自の次世代通信網「IOWN」構想向けの研究開発、再エネ事業等に充当する。

 主幹事は野村證券、SMBC日興証券、みずほ証券、
三菱UFJモルガン・スタンレー証券、大和証券の5金融機関。グリーンファイナンスフレームワークに対するセカンドオピニオンはSustainalytics社から取得している。

 

 NTTは2020年6月に初のグリーンボンド400億円を発行して以来、今回で同ボンドの発行は6回目。今年のグリーンボンド発行は7月の4種類合計3800億円に次ぎ、2回目で年間の発行合計額は6000億円と過去最高額となる。このほか、21年にユーロ建て、22年に米ドル建てでも発行している。https://rief-jp.org/ct4/122449?ctid=  https://rief-jp.org/ct4/126881?ctid=

NTTのScope3を含むGHG削減計画
NTTのScope3を含むGHG削減計画

 同グループでは、環境エネルギービジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定し、2040年度のカーボンニュートラル実現に向けて環境負荷低減の取組みを推進している。今年5月に公表した新中期経営戦略「New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN」では、23年からの5年間で成長分野に8兆円を含め総額12兆円を投資するとしている。

 同戦略では、温室効果ガス(GHG)削減計画について、2030年に向けてScope3を含め80%削減(2013年比)、40年に100%削減するとしている。同社のScope3排出量は2020年(実績見込み)で2003万㌧、Scope1~2が246万㌧(同)となっている。

https://www.ntt-finance.co.jp/news/231122.html

https://www.ntt-finance.co.jp/ir/greenbond/index.html?link_id=g41

https://group.ntt/jp/ir/mgt/managementstrategy/

https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2022/230512_2.pdf