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欧州投資銀行と世界銀行 相次いで日本の個人投資家照準のグリーンボンド販売 合計約8億5千万㌦(FGW)  

2014-05-21 01:38:24

EIB無題
EIB無題欧州投資銀行(EIB)と世界銀行がそれぞれ、日本の個人投資家に照準を合わせたAAA格付けのグリーンボンドの販売を始めた。EIBのボンドの発行額は4億8000万㌦で多通貨建てグリーンボンドとしては過去二番目の規模。世銀のグリーンボンドは3億6900万㌦。日本の個人投資家市場は世界の国際公的金融機関にとって、もっとも人気の販売市場となっている。

 

EIBの日本向けボンド発行は「気候配慮債券(Climate Awareness Bond:CAB)」として発行されているものの、5回目の発行となる。発行額3億5000万ユーロ(4億8000万㌦)で、期間5年、金利は1・375%。主幹事はシティグループ、HSBC、LBBW,Natixis Unicredit。日本の個人投資家が最大の販売先だが、主幹事には日本の金融機関は含まれていない。

 

EIBはグリーンボンドで調達した資金を、EU域内での風力発電や水力、潮力、波力、太陽光、地熱などの再生可能エネルギー発電事業等への融資資金として活用するとともに、コジェネ、グリーンビルディング、省エネなどのエネルギー効率化事業へのファイナンスにも使う予定だ。worldbank無題

 

世銀のグリーンボンドはブラジルリアル建てとトルコリラ建て。合計で3億6900万㌦相当。期間4年。こちらは野村証券が販売を担当する。世銀はグリーンボンドを最初に発行した経緯を持ち、これまでも再三、日本市場で個人向けに「ウリダシ」を行ってきた。

世銀はグリーンボンドで調達した資金を途上国での再生可能エネルギー発電事業やインフラ整備、農業廃棄物マネジメントシステムの構築、森林減少対策等に活用する。グリーンボンドは日本では先月、トヨタが米国市場でのエコカーのローンやリース債権を束ねたABSの形のグリーンボンドを初めて発行した。ただ、まだ日本の金融機関による発行はない。

 

http://www.climatebonds.net/2014/05/aaa-away-eib-does-eur350m-480m-tap-its-big-5yr-climate-awareness-bond-world-bank-does