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ドイツの環境評価会社Oekomが グリーンボンドの格付けサービスを開始(FGW)

2015-02-08 23:40:10

Oekom無題
Oekom無題ドイツの環境格付け会社のOekom Researchは、欧米市場で急拡大しているグリーンボンドの格付け評価に乗り出すことを明らかにした。

 

Oekomによると、同社のサステナビリティ格付け等を利用している年金基金等の機関投資家の間から、グリーンボンドについての評価を求める声が強いという。同社はすでにグリーンボンドの発行企業向けにサステナビリティ評価をするセカンド・オピニオン事業を実施していることから、投資家向けのグリーンボンド格付けサービスとの間で利害相反が生じないよう、別々のチームでサービスを提供する予定。

 

グリーンボンドは昨年中だけで前年より『3倍以上も発行額が膨らむ366億㌦の発行規模となった。今年は1000億㌦になるのではと見込まれている。機関投資家にとって、長期安定的にリターンを示すとともに、サステナビリティ評価にもつながるため、投資家需要がさらに高まるとみられる。その一方で、現在のところ、グリーンボンド自体には詳細な評価軸やガイドラインがないことから。名前は「グリーン」がついていても、投資対象に問題があるものも含まれているリスクがある。

こうしたことから、欧米の機関投資家の間では、サステナビリティの専門的な視点での格付け評価を求める動きが出ている。Oekomはこれまでも、ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視した企業やプロジェク向けの債券の評価等で定評がある。今回のグリーンボンド向け格付けでは、企業レベルのグリーン度評価だけでなく、資産レベルでの評価の両方のグリーン度を評価する。また気候変動の評価に加えて、社会的クライテリアも評価軸に加える手法を活用するという。

グリーンボンドの格付けが定着すると、グリーンボンド市場のさらなる拡大を後押しする効果が期待される。

 

 

http://www.oekom-research.com/index_en.php?content=green-bond-services