HOME |日本ストロー、改良型の紙製ストローを開発。紙の接着剤の匂い除去とコスト半減に成功。今秋に販売へ。年間1000万本の生産を目指す(各紙) |

日本ストロー、改良型の紙製ストローを開発。紙の接着剤の匂い除去とコスト半減に成功。今秋に販売へ。年間1000万本の生産を目指す(各紙)

2019-06-26 15:18:06

strawキャプチャ

 

 各紙の報道によると、ストロー製造の大手、日本ストロー(東京)は、紙製ストローを今秋に商品化して販売する。海洋プラスチック対策で紙製ストローへの需要が高まっていることに対応する。当面、国内シェアの4割に相当する年間1000万本を生産する。

 

 日本経済新聞が報じた。日本ストローは三井松島ホールディングスに所属するストロー生産の大手。年間60億本を生産能力を持つ。使い捨てストロー等による廃プラスチック汚染がグローバル課題になる中で、昨年来、同社の熊本工場に設備投資を行い、プラスチック素材に代わる再生可能なストローの開発を進めてきた。https://rief-jp.org/ct12/83184

 

 すでに市場には紙製ストローが流通している。だが、紙製ストローは3枚の紙素材を織り上げ、接着剤でつなぎ合わせる手法のため、コストがプラ製に比べて2倍以上するほか、接着剤の匂いが残るなどの課題がある。

 

 日本ストローでは日本製の紙や独自の脱臭器を使って、製造工程で接着剤の匂いの除去に成功した。価格も1本3~4円で、現在市場に流通している他社製品の半額程度に抑えることが可能という。国内の紙製ストロー市場は年間2500万本程度と見込まれることから、当面1000万本の生産体制とし、市場の需要と反応を見た上で、将来は3000万本にまでの増産を視野に入れている。

 

 今週、大阪で開かれるG20サミットで海洋プラスチック汚染問題が中心課題になる。そこで同社では、関西のホテルやレストラン等でプラスチック製ストローからの代替製品への切り替えが広がると予測しており、関西および訪日外国人(インバウンド)需要の高まりを踏まえて、関西を中心に販売するという。将来は海外向け需要を取り込む考えだ。

 

 また同社は同時に、サトウキビなどの生分解性のあるバイオマス資源を配合したプラスチック製ストローも開発した。さらに、生分解性ストローの開発も進めている。

http://www.nipponstraw.com/