HOME |三井不動産、東京・日本橋再生計画の「日本橋室町三井タワー」のリファイナンス資金調達で、500億円のグリーンボンド発行。9月メド(RIEF) |

三井不動産、東京・日本橋再生計画の「日本橋室町三井タワー」のリファイナンス資金調達で、500億円のグリーンボンド発行。9月メド(RIEF)

2019-07-30 16:42:01

mitsuifudousanキャプチャ

 

  三井不動産は、東京・日本橋に建設した「日本橋室町三井タワー」のりファイナンス資金を調達するため、総額500億円のグリーンボンドを発行する。今年3月末に竣工した同ビルは、「日本橋再生計画第2ステージ」の旗艦プロジェクトとなる大規模複合ビルで、地域への電力・熱供給できるコジェネレーションシステムを備えるだけでなく、高い防災力も備えている。

 

 グリーンボンドの発行は9月ころになる見通し。資金使途の全額を同日本橋室町三井タワーの保留床取得資金のリファイナンスに充当する。ボンドの発行期間は5年の見通し。同タワーは、地上26階、地下3階、高さ140m、延べ床面積約16万8000㎡。事務所や商業施設等が入居する複合ビルとなる。3月末に竣工しており、9月末に商業施設がオープンする予定。

 

 同タワーの最大の特徴は、タワー内部に発電施設と地域冷暖房施設を中心としたコジェネレーションシステムのプラントを設置することだ。同システムによる電気と熱の供給は、開発区域内だけでなく、日本橋室町周辺の既存オフィスビルや商業施設等にも供給する。また発電時に発生する廃熱の有効利用や、高効率熱源設備等も組み合わせたエネルギーマネジメントを展開する。

 

タワーに導入されるコジェネレーションシステムの概念
タワーに導入されるコジェネレーションシステムの概念

 

 エネルギー効率化という点では東京都の省エネ指標であるERR(Energy Reduction Ratio)で26%という高い水準を確保できるほか、CASBEE(自己評価)でもSランクを取得している。さらに、高い耐震性能を持つ中圧ガス導管を利用した発電と系統電力を組み合わせることで、電源の多重化を図り、災害時にも安定的にエネルギーを供給できる強靭性(レジリエンス)も備えているという。

 

 こうした「グリーン性」を評価して、格付投資情報センター(R&I)はグリーンボンドアセスメントで最上位のGA1の予備評価を付与した。またセカンド・オピニオンでも市場ベースのグリーンボンド原則(GBP)に適合すると評価した。

 

 主幹事は、野村證券、SMBC日興証券、大和証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の各社。このうち、グリーンボンドのストラクチャーエージェントには、野村とSMBC日興の2社が就いた。

 

https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2019/0730_01/download/20190730.pdf

https://www.r-i.co.jp/news_release_gba/2019/07/news_release_gba_20190730_jpn.pdf