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三菱商事、独で海底送電容量2倍 オランダ社と 2000億円投資(各紙) 日本でも投資してもらいたい

2013-01-17 07:17:59

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mitsubishishoji9695999693819696E3E4E299E78DE3E4E2E3E0E2E3E18698E0E2E2E2-DSKDZO5067456017012013TJ2000-PN1-2日本経済新聞などの報道によると、三菱商事はオランダ国営送電会社テネットと共同で、約2000億円を投じ、ドイツの海底送電インフラを増強する。両社は北海の洋上風力発電所とドイツ国内を結ぶ総延長260キロメートルの送電線2本を建設する。すでに両社は同地域において送電線を運営・建設中で、今回の追加投資で、共同運営する送電線の合計容量は2倍超になる。また海底送電線運営会社の株式の49%を新たに取得する。出資額は約400億円。


 新たに建設する送電線は、北海沖合で複数の発電会社が計画中の2つの大規模洋上風力発電所「ドルウィン2」「ヘルウィン2」と、ドイツ国内の陸上変電所を結ぶもの。送電容量はそれぞれ90万キロワット、69万キロワット。合計のケーブル延長距離は265キロメートルで、完成は2015年の予定。欧州では電力事業の自由化が進んでおり、各国の主要企業が国境を越えて電力を供給し合っている。




 2000億円の総事業費は、送電線運営会社への出資金のほか、銀行借入れなどで賄う予定という。三菱商事が今回、出資する事業会社は、2つの海底送電線と洋上・地上変電設備を30年間保守・管理しながら、ドイツ国内の送電会社から海底送電線の使用料(託送料)を受け取り、収益とする予定。




 オランダのテネットは現在、ドイツで2本の海底送電線を運営している。さらに8本を建設中で、10本合計の送電容量は530万キロワットにのぼる。三菱商事は昨年2月、このうち2本(送電容量120万キロワット)の建設・運営会社に資本参加することでテネットと合意している。こうした関係から、今回、新たに別の2本にも出資することになった。4本合計の送電容量は約280万キロワットで、テネットがドイツで手掛ける全送電網の半分強に相当する。




 ドイツは、脱原発を国家目標として掲げており、原発から再生可能エネルギー発電への転換を急いでいる。計画では、総発電容量に占める再生可能エネルギーの割合を現在の17%から20年に35%まで引き上げる目標を立てている。そうしたエネルギー転換のけん引役が、北海を中心とした洋上風力で、2020年までに1000万キロワット分を整備する計画だ。三菱商事はこの約3割の送電容量を確保する。