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国内HEMS関連特許ランキング トップ3はパナソニック、東芝、中電(環境ビジネス)

2013-05-15 16:57:13

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patent20130514_e1特許分析等を手がけるパテント・リザルトは、国内における家庭用エネルギー管理システム(HEMS)関連技術についての特許出願について調査を実施した結果を発表した。「総合力ランキング」は、1位がパナソニック、2位が東芝、3位が中国電力だった。4位には米クアルコム(QUALCOMM)、5位にはシャープがランクインした。

1位パナソニックの注目度の高い特許として、「時間帯別電気料金情報に基づいて複数の電気機器の予約運転を行う制御システム等」や「配電システム」、「非接触電力伝送回路」をあげる。2位東芝は、「非接触型の充電等」や「予備力計算装置等」で注目度の高い特許を有する。3位中国電力の注目度の高い特許として、「電力系統における電力調整方法・装置」や「非接触給電システム、給電装置等」をあげる。patent20130514_e2

本調査対象の2000年以降におけるHEMS関連技術に関する各国への出願年推移をみると、2009年以降、国別ではアメリカ、中国にパテントファミリー(内外国を通じて、少なくとも一つの共通の優先権を持ち、技術内容が完全又は部分的に一致する関係を有する特許文献群)を有する特許出願が急増している。

また、WIPO(世界知的所有権機関)(PCT(特許協力条約)出願)、EPO(欧州特許庁、欧州特許機構)(EPC(ヨーロッパ特許の付与に関する条約)出願)も併せて増加しており、今後各国へ移行される件数は増加していくと予想する。

 

上位企業におけるHEMS関連技術の各国への出願状況を見ると、パナソニックは、「電力融通システム」や「蓄電池の充電制御方法」関連技術について、2009年以降にWIPO(PCT出願)を軸とした特許出願が急増。

東芝は、「グリーン電力需要管理装置」やHEMS関連技術について、2009年から米国を中心としたパリルートによる出願件数を伸ばしている。

中国電力は、「電力需要計画調整装置、電力需要計画調整方法、及びプログラム」関連技術について、2010年からPCT出願を行っている。

シャープは、「太陽光発電システム」や「蓄電設備管理システム」関連技術について、2002年以降にPCT出願とパリルートを使い分けながら、継続的な特許出願を行っている。

各国への出願年推移と比べたとき、この5社は、アメリカ、WIPO(PCT出願)、EPO(EPC出願)への特許出願が占める割合は高い一方、中華人民共和国にパテントファミリーを有する特許出願は相対的に高くないことがわかった。アメリカへの特許出願は主要大手メーカーが牽引しつつも、中華人民共和国への特許出願は数多くのプレーヤーが参入を始めていると捉えている。

近年、自然エネルギーによって発電した電力の発電量と蓄電量を監視しつつ、家電などの消費電力量を制御する技術が注目を集めている。2012年4月からは、経済産業省による家庭用エネルギー管理システム及びビル向けのエネルギーマネジメントシステムの補助金制度も実施されている。そこで本調査では、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて、主に家庭用エネルギー管理システム関連技術の特許を抽出し、各個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースとして、特許の質と量から総合的に見たランキングを作成した。

 

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