HOME8.温暖化・気候変動 |目の下光る魚 真栄田岬沖で国内初確認 分布北限更新(琉球新報)温暖化で北限上昇 |

目の下光る魚 真栄田岬沖で国内初確認 分布北限更新(琉球新報)温暖化で北限上昇

2014-06-02 14:38:53

上から)恩納村沖で採取のオオヒカリキンメ、光るオオヒカリキンメ(上下とも小枝圭太さん提供)
上から)恩納村沖で採取のオオヒカリキンメ、光るオオヒカリキンメ(上下とも小枝圭太さん提供)
上から)恩納村沖で採取のオオヒカリキンメ、光るオオヒカリキンメ(上下とも小枝圭太さん提供)


鹿児島大学総合研究博物館の研究員、小枝圭太さん(28)が恩納村真栄田沖で、ヒカリキンメダイ科の魚「オオヒカリキンメ」を日本で初めて確認した。沖縄本島周辺海域が分布の北限になった。日本魚類学会発行の学術誌「魚類学雑誌」61号(4月25日付)に掲載された。
2013年8月4日夜、当時琉球大学の研究員兼非常勤講師だった小枝さんは、研究している夜行性の魚「ハタンポ」を調査するため真栄田沖で潜ったところ、光る魚を発見。半海中洞窟水深1メートルの場所で採取した。

 
採取後、琉大研究員の藤井琢磨さん、沖縄美ら島財団の吉野哲夫さん(元琉大准教授)と共同研究を実施。背びれが一つで、目の下にある楕円(だえん)形の発光器の下に光の点滅を調整する伸縮性の黒い膜がある特徴などからオオヒカリキンメだと判明した。

 
発見した個体は雌で体長8・5センチ。本島周辺に常に生息しているかは判明しなかったという。インドネシアや南シナ海、オーストラリア北西部に分布し、北限はフィリピン周辺海域。沖縄本島沖で確認されたことで北限が約1600キロも更新された。

 
小枝さんは「沖縄の海にはまだ多くの未知の生き物が生息していると思う。夜の海は昼には見られない生き物がいることを、多くの人に知ってほしい」と語った。
(仲村良太)

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-226311-storytopic-98.html