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NEC、 早稲田環境研と共同で、気候変動の影響に備える「適合」価値の定量的評価方法を開発(RIEF)

2015-07-18 16:33:08

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NECは、株式会社早稲田環境研究所(東京)と共同で気候変動(地球温暖化)に伴う影響への備え「適応」に貢献した価値を定量的に評価する手法を開発した、と発表した。



 定量評価はCO2などの温室効果ガスの排出量の増加傾向と、気候変動による影響(自然災害や健康被害等)の増加傾向から、リスク毎の相関関係を見出し、ICT活用よって防げると推定できる被害の大きさや費用をCO2排出量の削減貢献量に換算した「係数」として設定した。

 

 係数算出の方法は、1875~1941年の平均CO2排出量と平均水害被害額、1945~2008年の同じ平均CO2排出量と平均水害被害額を比較、そこから水害被害の備えの換算係数を1.061kg-CO2/円とはじいた。

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 一方、同社は導入した「浄水セット・逆浸透2型」が、気候変動の影響で引き起こされる洪水や土砂災害で、上水道が寸断された時に活用できる機能を持つことから、適応に貢献できるソリューションとして位置付けた。

 2014年度に導入した2台の浄水セットの稼働によって、飲料水を購入した場合の費用換算で貢献価値は9,800万円とはじいた。これに水害被害の備えの換算係数を1.061kg-CO2/円をかけると、CO2削減量は10.4万tとなる。

 

 

 

 NECは、今回定量評価した浄水セットのほか、今後、評価対象を防災通信ネットワーク、事業継続(BC)、漏水検知システムなどの適応貢献ソリューションに拡大していくとしている。


 NECは、昨年気候変動の「緩和」(CO2排出削減)と「適応」の両面での対応を強化するため、2020年度にサプライチェーン全体(Scope1~3)の環境負荷(CO2総排出量)に対し、5倍の環境負荷削減を目指す新たな環境経営目標を策定している。今回の評価手法開発により、2020年度の目標達成に向けて事業活動と一体となった環境活動を推進するとしている。

http://jpn.nec.com/press/201507/20150714_02.html