米海洋大気庁(NOAA)は1日、地球温暖化に大きな影響を及ぼす二酸化炭素(CO2)の2017年平均の大気中濃度が過去最高だったと公表した。世界の平均気温は1981-2010年の平均値を0.38-0.48℃上回り、15年から3年連続で高温状態を記録した。海面上昇は1993年から世界全体で7.7cmの上昇などとなった。NOAAは「温暖化が進行していることを示している」と指摘した。
NOAAの調査は、世界65カ国の500人以上の科学者が協力して、グローバルなデータを集積・分析したもの。今回のデータから気候変動による異常気象の進展が明瞭に浮き上がった。すでに世界各地で熱波や超高温が続いている2018年はさらに温暖化の加速が懸念される。
調査によると、17年の世界全体の平均CO2濃度は405PPM(1PPMは100万分の1)で、これまでの38年間の実測と、80万年に及ぶ氷河の分析データの記録を上回り、過去最高だった16年を2.2PPM上回った。国連などの指摘では、深刻な温暖化影響を避けるには、420PPM程度に抑えることが必要とされており、ジリジリと上限に近づいている。
海面上昇は1993年の平均から7.7㎝の上昇が観測された。これは過去最高で、10年単位で3.1cm、海がせりあがっていることが立証された。また世界の海洋の上部2300フィートでは、熱エネルギーの高いレベルでの蓄積が引き続き進んでいる。