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OPEC、シェールオイルによる供給構造の重大な変化認める(Reuters) 原発の伸び鈍化だけでなく、エネルギー市場全体が構造変化へ

2012-11-13 14:05:13

11月8日、石油輸出国機構(OPEC)は、岩盤層に含まれる原油「シェールオイル」や天然ガス「シェールガス」の産出増に伴い、OPEC加盟国の産出油に対する需要は低下するとの見通しを示し、シェールオイルなどがエネルギーの世界的な供給構造に重大な変化を及ぼしていることを初めて認めた。写真はウィーンのOPECで2010年3月撮影(2012年 ロイター/Heinz-Peter Bader)
[ロンドン 8日 ロイター] 石油輸出国機構(OPEC)は8日、岩盤層に含まれる原油「シェールオイル」や天然ガス「シェールガス」の産出増に伴い、OPEC加盟国の産出油に対する需要は低下するとの見通しを示し、シェールオイルなどがエネルギーの世界的な供給構造に重大な変化を及ぼしていることを初めて認めた。

11月8日、石油輸出国機構(OPEC)は、岩盤層に含まれる原油「シェールオイル」や天然ガス「シェールガス」の産出増に伴い、OPEC加盟国の産出油に対する需要は低下するとの見通しを示し、シェールオイルなどがエネルギーの世界的な供給構造に重大な変化を及ぼしていることを初めて認めた。写真はウィーンのOPECで2010年3月撮影(2012年 ロイター/Heinz-Peter Bader)


年次の世界石油見通しで、「北米でのシェールオイルおよびシェールガスの産出が最近急増していることを踏まえると、中長期的な供給においてOPEC加盟国以外の資源が果たす役割は増す可能性がある」と述べた。

世界の石油需要は2016年までに日量9290万に達するとし、昨年予想から100万バレル強引き下げた。また2035年までの見通しも同1億0730万バレルと、200万バレル強下方修正した。2011年の実績は同8780万バレルだった。

シェールオイルの拡大などに伴い、OPEC加盟国以外の供給は2016年までに日量5660万バレルと、2011年比で同420万バレル増加する見通し。カナダのタールサンド(油砂)やカスピ海、ブラジルなどでの産出も増加に寄与する見込みとした。

これにより、OPEC加盟国の原油に対する2016年の需要は平均で日量2970万バレルと、現在の産出量を下回るとした。2015年までの需要見通しは昨年予想から160万バレル強引き下げた。

価格見通しについては、中期的に1バレル100ドルとし、その後はインフレに伴い2025年までに120ドル、2035年までに155ドルとした。

http://jp.reuters.com/article/wtWorldNews/idJPTJE8A701Z20121108?rpc=188