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メガソーラーの建設、性能保証し請け負い スイスABBなど(各紙) 再生可能エネ市場の広がりを象徴

2012-11-14 08:48:10

世界中に広がるメガソーラー


 各紙の報道によると、スイス重電大手のABBや太陽光パネル施工大手のウエストホールディングス(HD)は顧客に製品の発電性能を20年間保証し、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設を請け負う事業を始める。日本でメガソーラーの建設計画が急増し、発電所全体の性能保証を求める企業や投資家、金融機関が増えていることに対応する。




 数千枚以上の太陽光パネルを使うメガソーラーはパネルの品質劣化などで発電能力が落ちる場合がある。ABBは20年後でも、完成時に比べ80%以上の発電能力を維持することを保証する。独自の品質基準でパネルなどの機器や部品を厳しく選別するほか、発電量を詳細に監視する装置を設置し、異常を把握できるようにする。




 故障などで性能が低下した場合は同社の負担でパネルなどを交換したり、修理したりする。日射量の変化による発電量の増減については保証しない。あらかじめ照度計を設置して日射量変動分の影響は除外する。




 ウエストHDもABBと同様にメガソーラーの性能保証を始める。自社で設計から機器調達、建設まで手掛けたメガソーラーについて、あらかじめ設定した発電性能を20年間保証する。電気関連技術者を増やし、パネルや接続部分などを定期的に点検し、メンテナンスする体制を整備した。




 7月から再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が全量買い取る制度が始まった。メガソーラーで生み出した電気は1キロワット時当たり42円で20年間売電できるようになった。日本でも太陽光パネルなど機器単位では10~20年間程度の性能保証が珍しくないが、ABBなどは海外で先行するメガソーラー全体の性能保証サービスの需要も日本で増えるとみている。