HOME |カタールで地球温暖化対策のCOP18が開幕 新枠組み議論も本格化 (各紙) |

カタールで地球温暖化対策のCOP18が開幕 新枠組み議論も本格化 (各紙)

2012-11-26 21:17:47

26日、ドーハで開幕したCOP18の会場
26日、ドーハで開幕したCOP18の会場


各紙の報道によると、地球温暖化を防止するための国際枠組みである京都議定書が今年で義務期間を終えることを受け、「ポスト京都」の新たな枠組みを交渉する気候変動枠組条約第18回締約国会議(COP18)が26日、カタールのドーハで始まった。2015年までに合意し、2020年からポスト京都の国際的な枠組みがスタートする予定だ。

特にポスト京都の枠組みでは、京都議定書では削減義務者になっていない中国やインドなどの急成長途上国に対して、温室効果ガス(GHG)削減のために、どのような規制を、どれくらいかけるのかが焦点となる。同時に、温暖化政策をとるうえで必要となる途上国の資金不足を補い、かつ先進国の金融機関にとっては投資機会の拡大につながるような、新たな環境金融のメカニズムづくり今回の国際会合のポイントである。

 

会議では、議定書から離脱している米国がどのようなスタンスを示すのか、も問われている。一方、我が国は、鳩山由紀夫元首相が、2009年の国連演説で「2020年に25%削減(90年比)」との大胆な目標を掲げた。しかし、その実現の術を用意しないままの発言だったとされる。このため、その後の東電福島第一発電所事故によるエネルギー問題の変化もあって、「25%削減」の国際公約を強調するのか、公約撤回に踏み切るのか、その具体的な行動が試されようとしている。

COP会議自体は、2015年までに各国間での合意にこぎつけ、2020年から新規制に移行するというスケジュールを立てている。スケジュール通りに事が運ぶかどうかは不確実だが、先日米国東海岸を襲ったハリケーンサンディ、他の地域での洪水、干ばつなど、気候変動問題の激化が、普通に感じられるようになってきているだけに、新枠組み作りの議論も、粛々とした対応で、枠組み作りの合意に向けて総力をあげてもらいたい。