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大飯原発差し止め求め提訴 福井の住民ら154人(各紙) 京都での提訴に続く

2012-11-30 22:50:56

 関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを求め、横断幕を持ち福井地裁へ向かう原告団ら=30日午後
 関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを求め、横断幕を持ち福井地裁へ向かう原告団ら=30日午後


福井県などの住民154人は30日、関西電力が大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を安全性が保証されないまま再稼働させたとして、同電力を対象に運転差し止めを求める訴訟を福井地裁に提起した。原告らの訴状によると「東京電力福島第1原発事故は、原発のリスクが決して許容できるものではないことを明らかにした」と主張している。

 29日には、京都や大阪など17都府県の住民約1100人が、関西電力を京都地裁に提訴している。福井の原告団は、大飯原発直下にある破砕帯(断層)の問題を指摘、原子力規制委員会の調査では専門家の評価が分かれていることから、「安全側に考えれば、運転しながら調査するのではなく、直ちに運転を停止すべきだ」とした。そして活断層が存在する可能性は高く、今後、大地震が起きると、重大事故を引き起こす確度が極めて高いと指摘している。

 また、福島事故で、従来の安全審査指針や技術基準などに問題があったことが判明しており、大飯原発も同様jの基準、指針に基づいた設置許可であることから、許可自体が違法だと主張している。関電が今夏、実施した再稼働の理由について、電力需給を挙げたが、実際には、再稼働させなくても今年7、8月には十分供給余力があり、電力不足は生じなかった。すなわち、大飯原発の再稼働の必要はなかったとも指摘している。