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東電福島原発 タンク群の堰からの排水、実に2400トン 事前対策は何だったか? トリチウムも過去最高の79万ベクレル検出(各紙)

2013-10-18 22:52:13

台風26号近接に係る堰内雨水の汲み上げの様子
台風26号近接に係る堰内雨水の汲み上げの様子
台風26号近接に係る堰内雨水の汲み上げの様子


各紙の報道によると、東京電力は18日、台風26号の大雨で福島第1原発の汚染水貯蔵タンク群の堰内にたまった水のうち、敷地内に排水した量は2400トンとの推計値を発表した。また汚染水貯蔵タンクのすぐ北側の観測井戸で17日に採取した地下水から、放射性トリチウムが1リットル当たり79万ベクレル検出した。トリチウム値としては過去最高濃度を記録した。

 

雨水を排水したのは9タンク群の堰で、いずれも放射性物質の濃度は暫定基準値を下回っていたとしている。しかし、第三者の検証はないうえ、東電は本来、台風対策として事前に雨水の流出防止体制をとっていたはず。それらが全く機能せず、なんと2400トンを地面や排水溝に排水した(ぶちまけた)のはあまりに無責任と言わざるを得ない。

 

また、高濃度のトリチウムを検出したの観測井戸の地下水からは、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質も同40万ベクレル検出を検出していた。トリチウム濃度は、16日採取分の同23万ベクレルから3倍以上に上昇した。

 
トリチウム濃度の上昇について、東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は記者会見で「台風によって生じた影響があるかもしれない」とケロりと言ってのけた。台風26号の雨によって、近くのトリチウムが井戸の地下水に混入した可能性があるとの見方を示した。ただ、トリチウムはストロンチウムに比べ地中を早く進む性質があるといい、なぜ同時期に両方の濃度が上昇したかは分かっていない。

 

http://financegreenwatch.org/jp/?p=37279