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福島県浪江町の馬場町長が 安倍首相の「コントロール発言」について 「コントロールされているなら汚染水問題は解決しているはず」と指摘(FGW)

2013-11-05 21:57:11

馬場浪江町長
東電の福島第一原発事故で住民の過半が、避難生活を余儀なくされている福島県浪江町の馬場有町長が5日、東京の日本記者クラブで会見し、安倍首相が国際公約とした「(福島の)状況は完全にコントロールされている」の発言について、「福島に来て言ってほしい。コントロールされているなら汚染水問題などは解決しているはず」と指摘した。石破自民党幹事長らが「帰還できない地域」発言を繰り返すことにも、「除染等、これまで約束したことをやりもしないで方針転換するのはおかしい」とも述べた。

馬場浪江町長
馬場浪江町長


馬場町長の会見は、日本記者クラブが福島県下の自治体の首長から話を聴くシリーズの第一回の記者会見として開かれた。馬場町長は、安倍発言について「何かおかしい発言だ。現地にいればコントロールなど全くされていないことがわかる」と現場無視の発言だと語った。また石破幹事長らの発言については「自民党の提言で、『変えれない地域』というならば、最初から言ってほしい。政府は、除染をやって線量を下げ、住民を帰還させると言ってきた。それが今そうではない発言が出るのは、裏を返すと、除染もしないで、(対策も)やりもしないで、方針転換するということだと思う。そうだとすると若干おかしいのではと思う」「広域的、長期的に避難する前に話してもらいたかった」

またIEAEが除染基準を1ミリシーベルト/年にこだわらくても帰還させるべきと、指摘した点についても、「(1ミリシーベルトが)生活できる水準なのかということ。放射能の作業に携わる人には、大したことがないレベルでも、子供を含めた生活空間ではその水準で生活できるのか、ということだ」「政府は事故後に、1ミリシーベルトとした。それをコロコロ変えずに、その水準で除染すべきだと思う」と語った。さらに将来の学校の再開を考えると、1ミリシーベルトでないと難しい。なぜなら現在、子供たちは全国の600の学校に分散しているが、いずれも1ミリシーベルト以下の環境におり、(浪江に戻る時に線量の高いところに)戻させるわけにはいかない」