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福島第1原発4号機 燃料棒取り出し作業の前に、報道陣に公開  プールには今も、細かながれきが散乱 (時事)

2013-11-06 23:11:22

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fukushimadai4gouki0131106at60_tプールに沈む核燃料の上に、コンクリート片のような細かながれきが散らばっていた。燃料1533体の取り出しを前に、東京電力が6日公開した福島第1原発4号機。原子炉建屋5階の使用済み燃料プールには、橋を架けるように緑色の新しい燃料取り出し機が設置されていた。
 報道陣は大破した4号機建屋を覆うカバーに設置されたゴンドラで5階に上がった。水を張った縦横約10メートルのプールと、事故当時は検査中で空だった原子炉が並んで口を開けている。水素爆発で散らばった大きながれきは撤去され、プールには水中で核燃料を輸送容器に移す取り出し機が、天井には容器を30メートル下の1階に降ろす巨大クレーンが取り付けられていた。

 
 プールにはオレンジ色のホースが延び、細かなごみを取り除く浄化装置につながっている。取り出し機の上から水面をのぞき込むと、深さ11.5メートルのプールに沈む核燃料と、細かながれきがはっきり見えた。「浄化開始前は底が見えないくらい濁っていた」(東電担当者)という。

 
 核燃料の真上にある取り出し機付近の放射線量は毎時120マイクロシーベルトを超えるが、プール周辺は同37マイクロシーベルト程度。汚染されたがれきが撤去されたため、同100マイクロシーベルト程度の建屋1階入り口付近より低い。

 
 東電担当者は「使用済み燃料は水から出すと強い放射線と熱を出す。慎重に扱う必要がある」と気を引き締める。第1原発の小野明所長は「燃料を取り出す際に、プール内の細かながれきが引っ掛かる可能性はある」と話した。