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志賀原発1号機のタービン取り換えへ ひび大量発覚受け 来年度中の再稼働は不可能に(北国新聞)

2013-11-07 12:59:45

Shikagenpatsu
Shikagenpatsu北陸電力は6日、停止中の志賀原発1号機でタービン一式を最新型に取り換えると発表した。三つのタービンのうち二つで羽根の取り付け部にひびが確認され、対策を検討していた。取り換えは1号機の1993(平成5)年の営業運転開始以来初めて。設計から据え付けまでに1年以上掛かる見通しで、1号機の来年度中の停止は確実な情勢となった。

 北電は6月、他の原発のタービンでひびが見つかったことを受けて実施した点検で、二つのタービンの123カ所で計169本のひびが見つかったことを公表した。ひびは最大で長さ73ミリ、深さ14ミリだった。

 1号機のタービンは約11万時間運転しており、北電はひびの原因が遠心力や高温の蒸気などによる「応力腐食割れ」と推定している。修理のために損傷部分を削ったところ、ひびが想定よりも深く、現在のタービンを継続して使用できないと判断したという。

 費用は非公表。今後、タービンの設計や材料の手配に入る。遠心力の影響を低減させる対策も進める。1号機の出力は54万キロワット。タービンを最新型に取り換えることで熱効率が向上し、2~3%程度の出力アップが見込めるという。

 志賀2号機については、2006年のタービン羽根損傷事故で新型に交換しており、今回は点検していない。1号機と同様に、遠心力の影響を低減させる対策を進める。2号機のタービン取り換え時は新たな羽根を設計するなどしたため、設計に約2年、製造に約2年掛かったという。

 北電は1号機の取り換えについて、2号機ほど長期間にはならないとする一方、最低でも1年は必要との見方を示している。北電は6日、安全協定に基づき石川県と志賀町に報告した。

 

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