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七十七銀、復興支援へ貸出金増 コンサル機能強化(河北新報)

2012-04-12 13:45:58

七十七銀行は11日、2012年度から3年間の中期経営計画を発表した。東日本大震災からの復興支援を最重要課題に位置付け、地元企業に対する資金供給を推進することなどを柱とした。14年度末の数値目標として、地元の企業や個人向け貸出金残高を、11年度末比で約3%増の2兆1500億円以上とすることなどを盛り込んだ。
 新計画名は「未来への力(POWER) 再生と進化の36カ月」。基本方針に(1)震災復興支援と地域経済の活性化(2)融資・コンサルティング力の強化(3)生産性のさらなる向上-の三項目を掲げた。
 基本目標では純利益は12、13年度が110億円以上、最終の14年度は130億円以上とした。投資信託・保険・公共債の販売額目標は3年間で計4500億円以上とし、ここ数年の実績(年間1300億~1400億円程度)をやや上回る水準に設定した。
 地元の企業、個人向け貸出金残高は14年度末の目標が達成されれば、11年度末比で約700億円増となる。このうち宮城県内向け貸出金残高の目標は、約600億円増の2兆円以上とした。
 コンサルティング力の強化では、顧客との対話や交渉のスキルを磨く研修に取り組む。金利競争激化に伴う貸出金の利回り低下で運用収益が伸びない中、行員1人当たりの生産性と収益性を高める。
 地域経済の活性化に向け、成長分野の産業に詳しい行員も育てる。東北への集積が加速する自動車関連や、震災と原発事故を受けて投資が見込まれる再生エネルギー関連などの分野を想定する。
 七十七銀は「震災後の苦しい環境下だが、着実に貸出金を増やして復興支援を支えたい」としている。
 同行は震災の影響で11年3月期連結決算で、304億円の純損失を計上。11年暮れには財務基盤強化のため、金融機能強化法に基づき、公的資金による200億円の資本注入を受けた。

 

http://www.kahoku.co.jp/news/2012/04/20120412t12028.htm