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政府が 核燃料の「メルトスルー」(圧力容器貫通)の可能性を IAEAに報告へ(各紙)

2011-06-07 19:59:33

各紙の報道によると、政府は、東京電力福島第一原子力発電所の事故によって、破損した1~3号機の原子炉圧力容器の底部から溶融した核燃料が漏れ、格納容器内に落下k堆積している可能性(メルトスルー)現象を認める報告書を、国際原子力機関(IAEA)に提出する。

 格納容器まで溶けた核燃料が落下する現象は「メルトスルー」(原子炉貫通)と呼ばれる。これまで懸念されてきた「メルトダウン」(炉心溶融)を上回る最悪の事象だ。これまで圧力容器底部で、制御棒の貫通部などが破損し、高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏出したことは明らかになっていた。政府が公式にメルトスルーの可能性を認めるのは初めて。

 報告書は、原子力安全規制の行政組織が縦割りで、国民の安全を確保する責任が不明確だったと認めている。原子力安全・保安院を経済産業省から独立させ、原子力安全委員会なども含めて、体制を抜本的に見直す方針なども明記している。