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三重の風車落下事故、部品の材質に問題(日本製鋼所製)強度不足でブレーキ機能果たせず シーテックが調査結果公表(FGW)

2013-05-02 22:48:17

風車の模型で事故原因を説明する
風車の模型で事故原因を説明する
風車の模型で事故原因を説明する


4月に三重県津、伊賀両市にまたがる青山高原の風力発電施設「ウインドパーク笠取」の風車が落下した事故で、施設を運営する中部電力の子会社シーテック(本社・名古屋市)は2日、事故原因を公表した。それによると「風速を制御するピッチモーターブレーキが不適切な材質だったため摩耗し、ブレーキ力が効かなくなった」ことが原因だったと説明している。

  同社によると、4月7日午後4時頃、現場付近では瞬間風速40メートル以上を記録したという。このため風力発電は、自動的に風を避けるため羽根を風下側に回転させて、風と同方向にすることで、風を受け流す状態になった。しかし羽根の角度が異常をきたし、約40分後、通常の3倍以上の速さの過回転を興して、風力発電機の心臓部分である発電機・ナセル・羽根が脱落した、と推察される。

 羽根の向きを変えた段階で異常が起きた原因としては、金属疲労によるボルト切断の可能性も考えられたが、調査の結果、金属疲労ではなく、装置内にある金属製品(ピッチ・モーター・ブレーキ)の摩耗であったという。同製品の材質はアルミ合金だった。

同製品は日本製鋼所(本社・東京都品川区)製。点検は両社で3年に1回と定めていたため、2010年12月の稼働時から点検したことはなかったという。今後、同社製の設備の安全性の点検が必要になるとともに、日本製鋼所側の反論があるのかどうかが注目される。

 

http://www.ctechcorp.co.jp/news/pdf/25-5-2.pdf