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原発ストレステスト、EUは1年かけ検証 (各紙) 原発事故を起こした国がストレステストで政治混迷、よそから見ていた国々は、粛々とテストを実施。

2011-07-08 12:17:16

欧州連合(EU)は6月から域内143の原発を対象にストレステストを始めた。12月の首脳会議に中間報告し、来春に最終報告を出す1年近い作業だ。


 EU加盟27カ国のうち原発を導入しているのは14カ国。原発推進の是非を巡り政策の違いは大きい。一方で国境が地続きの欧州で福島第1原発と同様の事故が起きれば、複数の国に放射性物質が飛散する恐れは膨らむ。このリスクに関して「海に囲まれた日本で起きたフクシマと、欧州の最大の違い」と欧州原子力安全規制機関グループ(ENSREG)のストゥリタラー議長は指摘する。EUでは複数の第三国が1カ国の調査結果を審査しあう「相互検証」の仕組みを導入する。




 EUは原発がテロ攻撃に耐えられるかも調べる。安全保障上の影響を考慮して各国のテロ対策の内容は公表しない。




 周辺の非加盟国に調査をするのも特徴だ。すでにロシア、ウクライナ、スイスなど7カ国がEUと合意した。国際原子力機関(IAEA)などで、EUの調査方式を国際基準にする思惑も浮かぶ。