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三菱電機 風力発電向けのレーザー光活用の新型風計測ライダを開発 6月から販売へ(FGW)

2014-05-29 16:11:28

ライダのイメージ例
ライダのイメージ例
ライダのイメージ例


三菱電機は、風力発電所の決め手である「風況」を計測するレーザー光を活用した新型風計測装置「ライダ」を開発した。同装置は、オランダでの第三者評価試験もクリアし、6月から国内で販売する。

 

風力発電を行うには、事前に発電に適した風が通年にわたってどの程度吹くかを計測する調査が必要になる。それを風況調査という。従来は船のマストのような風況観測マストを建設し、そのマストに付けたカップ式の風速計で測っていた。

 

しかし、この方式だと、測れる風況はマスト地点のみの計測にとどまり、さらに最近のように風車が大型化してくると、マストの建設費用もかさむという問題が生じている。

 

三菱が開発した風計測ライダ(Lidar = Light Detection and Ranging)は、地上からレーザー光を上空に照射し、一定範囲の風況を常時測定する仕組み。これだとマストを設置するコストが不要になるほか、風車のローター面を含む全高度の風を計測できる。

 

このため費用の節減と、風況データの精度向上を同時に実現できる。再生可能エネルギー技術の研究機関であるオランダエネルギー研究センター(ECN)での第三者評価試験でも、風力事業への導入基準をクリアできることが実証された。

 

ライダの普及については、国際エネルギー機関(IEA)でも国際標準化に向けた動きが始まっている。今回の三菱電機の開発により、世界中で高まるライダ導入の期待が高まる可能性もある。

 

http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2014/pdf/0528.pdf