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東京都23区内の清掃工場も 余剰電力を東電に安値売電(東京新聞)本来の売電益を失っている。猪瀬、何とかしろよ!

2012-04-05 12:29:10

東京都などの所有する水力発電所の電力が東京電力に割安で販売されていた問題で、東京二十三区内の清掃工場の廃熱で発電された余剰電力の四割が随意契約で東電に売電されていたことが分かった。東電への売電価格は二○一○年度には特定規模電気事業者(PPS)より一キロワット時あたり三円ほど安い平均九・七円。単純試算では年間五億円以上安値で販売していた。


 一〇年度の区部清掃工場の総発電量は十一億キロワット時。うち五億キロワット時は売電され、清掃工場を運営する東京二十三区清掃一部事務組合が五十四億円の収入を得ている。売電量の四割、一億八千二百万キロワット時は東電に随意契約で販売。残る六割は、組合が〇六年十月に東京ガスとの共同出資で設立したPPS「東京エコサービス」に売電されている。




 組合によると、売電を始めた一九七六年当時は電力会社が地域を独占しており、全量を東電に売却。電力自由化後の〇一年度に、初めて港工場の余剰電力を競争入札でPPSに売電し、その後は徐々に売電先をPPSに移している。




 東電に売電する契約を結ぶ清掃工場は、一二年度は十二カ所で、光が丘、目黒、有明、渋谷、足立など。溶融炉があって余剰電力が少ない工場や規模が小さく発電量が安定しない工場が中心。売電価格は毎年更新している。




 組合の担当者は「発電量が安定せず、東電にしか売れなかった。購入するPPSがあっても東電と同じような価格になりかねず、逆に手続きに費用がかかってしまう」と説明。東電と値上げ交渉を続けていることを明かした。




 一方、エコサービスは〇七年度から、組合と随意契約を結び、余剰電力を購入。一〇年度から江戸川、大田両工場の電力を、小中学校などの区立施設へ供給し始め、一二年度は区立施設百四十九カ所に供給先を拡大した。同社が契約するのは、発電量が安定している七工場で、うち五工場の分は競争入札で他のPPSに転売している。




 組合は、区立施設への電力供給を優先する方針。将来的にはエコサービスの契約工場の余剰電力の全量を区立施設へ供給することを目指している。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012040502000086.html