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橋下氏の風俗業活用進言 謝罪・撤回で済まぬ(沖縄タイムス) 大阪市民の名誉のためにも「市長辞任」を

2013-05-27 13:19:22

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hashimotowaf12083112470013-n1 「まったくばかだと思うと私は何度も言ったんだ。車を借りるカネで女を得ることもできたのだから」ーー1995年11月17日。同年9月に県北部で発生した3人の米兵による集団暴行事件について、クリントン大統領(当時)が予定していた謝罪会見のわずか数時間前、その問題発言は飛び出した。

 首都ワシントンで国防担当の記者団を前にした朝食記者会見も終わりに近づき、緊張から解放されたのだろう。リチャード・マッキー米太平洋軍司令官(当時)がポロッと本音を漏らしたのだ。

 発言の2時間後。米メディアの速報を手にしたバイデン上院議員(現副大統領)は本会議で「断じて許されざる発言」と糾弾。ファインスタイン議員は「レイプは金銭の問題でもセックスの問題でもない。女性に対する支配力の問題であり、下劣な重罪だ」と女性の人権を侵害した同氏の発言を強く非難するとともに辞任を要求。これに各議員らは次々と同意した。

 米議会の強い非難を受け、マッキー氏は発言から12時間後に発表した声明で、謝罪とともに発言を撤回した。しかし、国防総省は間を置かずに同氏の辞任を発表。降格を伴った事実上の更迭だった。

 マッキー氏が辞任に追い込まれたのは、軍を統率する指導者としての資質が欠如していただけではない。明らかに人権を侵害し、犯罪であるレイプと、性欲を満たす買春とを同一線上で捉えた発言は、公的な立場に立つ人間として、謝罪や撤回で許されないレベルのものだったからだ。

 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)は25日、在沖米軍に風俗業の活用を進めた自身の発言について、「米軍や米国民」に謝罪し、発言を撤回する意向を表明した。

 橋下氏がまず謝罪すべきは、在沖米軍の性犯罪の被害者や沖縄県民だ。われわれを愚弄(ぐろう)し、尊厳を傷つけた人間が公的立場に居続けることは、人権侵害を誘発・助長する可能性をも容認することにもつながる。断じて許してはならない。(平安名純代・米国特約記者)

 

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-05-27_49737