日本生協連が〝クリーン電力”の売電会社「地球クラブ」設立 発電と小売一貫体制築く 電力小売り全面自由化を先取り(FGW)
2014-06-14 13:34:14
生協連は、これまで全国七か所にある物流施設の屋根に太陽光発電設備を設置、総発電容量は約4万kwの能力を有している。2013年の発電実績は4,51万kWhに達している。 現在はこうした発電電力は自家使用のほか、固定価格買い取り制度(FIT)によって、地域の電力会社に売電しているが、PPSの新会社を設立することによって、自ら売電事業を行うことができる。
電力の販売は、当面は日本生協連事業所などへの供給が中心で、首都圏を営業エリアとし、提供電力の安定性確保のため、他の企業のバイオマス発電や小水力発電等の電力供給も合わせて約5.7メガワット規模での売電事業を展開する予定。事業の進展とともに、地域の生協店舗や組合員などを中心にした小売業務に広げていく方針。
野田流通センター(千葉県野田市)の敷地に設置している太陽光発電パネル |
<設立会社の概要>
社 名: | 株式会社 地球クラブ |
本社住所: | 東京都渋谷区渋谷3丁目29番8号 コーププラザ |
資 本 金: | 3,000万円 |
資本構成: | 日本生協連 20% (株)シーエックスカーゴ(※2) 80% |
※2)日本生協連の物流子会社 | |
地球クラブの電力供給の主要事業所 | |
代 表: | 代表取締役社長 尾辻雅昭(日本生協連常務執行役員) |
設 立: | 2014年6月20日(営業開始:2014年度下期) |
主な事業: | ①電力の売買に関する業務 |
②再生可能エネルギーによる発電に関する業務 | |
③電力事業の調査、コンサルティングに関する業務ほか |
【資料】
1.日本生協連の太陽光発電施設および2013年度発電実績2013年度 日本生協連の太陽光発電施設および発電実績
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物流センター名 |
所在地 |
接続 電力会社 |
発電設備 容量 (kW) |
2013年度 実発電量(kWh) |
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1 |
野田流通センター※3 |
千葉県野田市 |
東京電力 |
350.0 |
287,327 |
|
2 |
小野配送センター |
兵庫県小野市 |
関西電力 |
494.0 |
611,603 |
|
3 |
尾道ドライ流通センター※4 |
広島県尾道市 |
中国電力 |
493.5 |
542,595 |
|
4 |
尾道冷凍流通センター |
同上 |
中国電力 |
613.0 |
736,790 |
|
5 |
鳥栖ドライセンター※5 |
佐賀県鳥栖市 |
九州電力 |
497.0 |
540,750 |
|
6 |
鳥栖冷凍流通センター |
同上 |
九州電力 |
497.0 |
605,002 |
|
7 |
篠栗冷蔵流通センター |
福岡県篠栗町 |
九州電力 |
1,067.5 |
1,188,966 |
|
合 計 |
4,012 |
4,512,982 |
※3 2013年7月稼働 ※4 同5月稼働 ※5 同5月稼働
日本生協連では2014年度も太陽光発電設備の増設を行u。7月に鳥栖冷凍流通センターで287kW、11月に尾道ドライ流通センターで389kWを増設する予定。
2.(株)地球クラブの事業モデル ~ FIT制度を活用
.FIT制度による仕入単価と販売原価の関係
新電力会社は、FIT制度で保障された価格で調達電力を仕入れ、100日後、再生可能エネルギー賦課金の交付を受けることで、通常の電力料金での供給が可能となる。
http://jccu.coop/info/pressrelease/2014/06/-pps.html