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「マグネシウム発電」で走る超小型電気自動車が誕生、リチウム電池とハイブリッドに。岐阜のベンチャー企業が「日本のテスラ」を目指す(RIEF)

2015-10-13 16:07:46

style-dキャプチャ

 岐阜県関市のベンチャー企業、STYLE-Dが、マグネシウム電池で駆動する世界初の超小型電気自動車を完成させた。10月29日から開催する「東京モーターショー2015」に出展する。

 

 StTYLE-Dは2年前の東京モーターショー2013で超小型車のコンセプトカー「D-FACE」を出展し話題を集めた。今回はそれを元に、実用化プロトタイプの「piana」(ピアーナ)として出展する。

 

 最大のポイントは、電気自動車だが、その電池は、一般的なリチウム電池に加えて、水で発電できるマグネシウム電池を組み合わせた電気自動車版の「ハイブリッド」仕様である点だ。マグネシウム電池は水を入れるだけで発電できる簡便な電源で、マグネシウムが塩水に溶けやすい性質を利用する。使い捨て方式のため、非常用の電源に使われることが多い。

 

 リチウム電池の容量は7.2kWhで、1回の充電(3時間)で最長120km走ることが可能。リチウム電池の充電量が少なくなっても、組み合わせたマグネシウム電池で発電して走り続けることができる。電気自動車の課題である「バッテリー切れ」を防ぐことができる。マグネシウム電池は一ヶ月間、充電不要。

 

 車体の大きさは全長2.5m、横幅1.5m、高さ1.6mのコンパクトサイズ。最高速度は75km/hで、登坂能力20度。ユニークなのは、車体の前面が開閉して乗り降りするフロントハッチ式のドアで、運転席と助手席の横2人乗りとなっている。

 

 開発したSTYLE-Dでは、2016年の市販を目指すとしている。将来的には、ベース車両をそのままに、ボディーを別のデザインや色のものに”着せ替える”ことも可能になるというから、従来の車のイメージを大きく変えそうだ。

 

 STYLE-Dは岐阜県関市で2015年3月に設立したばかりのベンチャー企業。トヨタ自動車のデザイン部に12年間在籍した山下泰弘氏が代表を務める。電気自動車のほかに作業用のロボットなども開発中という。

http://www.style-d.jpn.com/press1.html