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EU理事会、廃プラスチック規制の新指令を採択。使い捨てストローや同容器等の使用、2021年までに禁止に。ペットボトルの回収目標は2029年までに90%(RIEF)

2019-05-22 16:50:01

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 EU理事会は21日、使い捨てプラスチック食器や発泡スチロール容器等を禁止する新指令を承認、規則は成立した。2021年までに各国で法制化される。またEU加盟各国はペットボトルの回収目標を2029年までに90%とすることでも合意した。欧州委員会は、今回の規制で欧州の海岸を汚す廃プラごみが70%減ると推計している。

 すでにEU内では欧州議会と欧州委員会、それに加盟各国によって、規制内容の合意が図られていた。今回のEU理事会での合意で、正式に法制化されることになる。https://rief-jp.org/ct12/85773?ctid=71

 新指令で使用禁止の対象となるのは、使い捨てストローのほか、同じく使い捨てのプラスチック製のプレート、ナイフ・フォーク、マドラー等、風船のプラスチックの取っ手、タバコのフィルター、綿棒、ウエットティッシュなど。いずれも生分解性プラスチックや紙製などの代替品がすでにあるもの。

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 ただ、食品容器でも、乾燥食品や半加工で冷蔵で販売されるために反復利用可能な容器は対象外となる。また、ウエットティッシュは個人用は規制対象だが、産業用のものは対象外となる。

 加盟各国は、ペットボトルの回収率目標の設定とともに、回収後のリサイクル・ボトルの使用比率についても、2025年までに25%、2030年までに30%とする数値目標の設定でも合意した。

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 来月、大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合では、廃プラ問題が主要議題の一つになる見込み。EUは他国に先駆けて、廃プラ削減の法規制を整備することで、取り組みの先進地域として議論の主導権を握りたい考えだ。

https://www.consilium.europa.eu/en/press/press-releases/2019/05/21/council-adopts-ban-on-single-use-plastics/