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福島・双葉町 町内の原子力広報看板を撤去。「原子力明るい未来のエネルギー」とうたった「原子力行政“失敗”の象徴」 将来の取り扱い不明のまま(各紙)

2016-03-05 15:50:21

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 福島県双葉町は4日、町内に設置されていた「原子力推進」の広報看板撤去工事を完了した。看板は「原子力明るい未来のエネルギー」と、原子力のプラスの側面だけを強調するもので、わが国の原子力行政の“失敗の象徴”とされる。

 

 この日の作業では、作業員が看板両脇の支柱を切り離した後、幅16mの看板をクレーン車で持ち上げ、役場内の敷地に運び出した。支柱も設置場所から外し撤去した。その後役場の倉庫前に防水シートを掛けて保管した。


  町は当初、町内にある2枚の看板をいずれも3つに切断し、1月中にも、役場の倉庫に保管する計画だった。しかし、看板の標語を考えたた自営業大沼勇治さん(39)=茨城県古河市に避難=が、切断しない状態での保管を求めた。

 

 このため、町は体育館前の看板については切らずに運び出す工法に変更。看板本体から文字のプレートを外した段階で中断していた。もう一枚の町役場前にあった看板は2月に町役場の倉庫内に保管している。

 

 同町では撤去後の看板については、町役場の敷地内で保管するとしているが、将来的な展示の具体的な見通しはない。

 

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 作業に立ち会った大沼さんは「看板は町の歴史を伝えるのに必ず役立つ。眠ったままにならないよう、いつか展示される日まで待ちたい」と話した。

 

 看板は1988年に1枚、91年にもう1枚が設置された。標語は町が公募した。