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東電福島原発事故賠償金詐取事件 賠償金担当の東電社員が詐欺容疑者らに請求方法伝授で「数百万円受領」と説明。詐欺に加担か(?)(各紙)

2016-03-18 21:11:36

TEPCO1キャプチャ

 

  各紙の報道によると、東京電力の男性社員が、NPO法人の元職員らが東電から賠償金をだまし取った詐欺事件に絡み「賠償請求の方法を教えて現金数百万円を受け取った」との趣旨の説明をしていることが18日、分かった。

 

 捜査関係者が明らかにした。警視庁は、この社員に詐欺事件への関与の認識があったどうかなどを調べている。逮捕されたNPO元幹部は裁判の公判で「報酬として現金を渡した」と証言している。

 

 関係者によると、この社員は福島第一原発事故の賠償請求を受け付ける部署に勤務していた。請求手続きを代行していたNPO法人側に書類の作成方法などを教え、謝礼として詐取金の5%を受け取っていたという。

 

 警視庁は2014年8月、原発事故の影響で風評被害を受けて売り上げが減ったと偽って、東電から賠償金約1200万円を詐取した詐欺罪容疑で、NPO法人元職員の男(44)=公判中=らを逮捕した。

 

 被告の元職員の男性は、今年1月の公判で、東電社員に謝礼として現金を渡したと証言していた。今回、当事者の社員が現金の受け取りを認めたことで、賠償金請求の東電の担当者自らが、賠償金詐取の片棒を担いでいた可能性が濃厚といえる。

 

 東電の賠償金請求体制における職員管理、ガバナンス体制にゆるみがなかったかどうか。また、東電が払う賠償金は、国(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)が立て替える形になっており、東電の現行の財務内容に影響しないことから、東電の役職員に当事者意識が希薄になっている可能性もある。

 

 東電広報室は各社の取材に対して、「回答は差し控える」としているという。