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福島第一原発で使用期限切れの旧型タンクから汚染水漏れ、ストロンチウムなど9万6000ベクレルの汚染水72㍑が流出(RIEF)

2016-06-27 00:33:47

fukushimatankキャプチャ

 

 東京電力は26日、福島第一原発の敷地内で、汚染水を保管する地上タンクから汚染水が漏れているのを発見したと発表した。漏えい量は推定約72㍑で、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質を1㍑当たり9万6000ベクレルを検出した。

 

 漏れたのは26日午前8時15分頃、構内南側に位置するG6北タンクエリアのB1タンクのフランジ部より水が漏れ出して、落下していることを、パトロール中の協力企業作業員が発見した。1秒に5~6滴の水滴が落ちる形で漏れていたという。

 

 タンクにはストロンチウム処理水が貯留されている。漏れた汚染水は、タンクの壁面を伝って二重堰の内堰内へ滴り落ちる形となっていたという。このため東電では、漏れた水は堰の中にたまっており、大部流出の恐れないとしている。

 

 漏れたタンクは原発事故後に大量投入した「フランジ型」で、鋼板を筒状に積み上げて束ねただけのタイプ。接合部を溶接したタイプに比べて、貯蔵している汚染水が漏れやすい。今回の漏洩も、下から2段目の側板の結合部分(フランジ)からにじみ出ており、明らかに接合部の弱さから漏洩したとみられる。

 

 また、本来は一時的保管用のため、耐久性が5年前後と限定されている。すでに耐久期限を過ぎているタンクが多いとみられ、今回の漏洩タンクも同様の老朽化が原因とみられる。

 

 タンクは高さ約10mで、タンクを囲む堰の内部にとどまり、外部に流れ出ていないといい、東電は「周辺環境には影響はない」としている。

 

 滴下した水のサンプリング結果は以下の通り。
 <滴下した水>
  セシウム134:110 Bq/L
  セシウム137:590 Bq/L
  全ベータ  :96,000 Bq/L

 <G6北堰内雨水>
  セシウム134:検出限界値(6.8 Bq/L)未満
  セシウム137:17 Bq/L
  全ベータ  :4,100 Bq/L

 

http://www.tepco.co.jp/press/mail/2016/1301009_8708.html