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東電福島第一原発で火災。 直後に鎮火も、消防への通報が1時間以上遅れる。貯蔵タンク工事の溶接熱が引火か(RIEF)

2016-09-02 14:22:00

fukushimatankキャプチャ

 

  東京電力の発表によると、1日午前9時35分ごろ、東京電力福島第一原発の敷地内で、汚染水を保管する地上タンクから出火、タンク塗装用のはしごに設置された防風用ゴムを焼いた。火災は直後に鎮火したが、消防への通報に1時間15分以上かかっており、事故処理現場での危機管理体制のあり方が改めて問われる形となった。

 

 東電は、火災によるけが人はなく、周辺の空間放射線量にも目立った変化はないとしている。

 

 東電によると、同日、H2タンクエリアではタンクの溶接作業を行なっていた。その作業に従事していた作業員が、建設中のタンク外側に設置されている塗装用の回旋ハシゴの防風用ゴムから発火。発煙しているのを見つけ、作業員らが消火器で消火したという。

 

 当時はタンクの内面から側板を取り付ける溶接作業を行なっていたことから、溶接の熱を受けて、タンク外側に沿って設置していた回旋ハシゴの防風用ゴミ板が発火したと推定している。

 

 火災を現場鎮火した後、本来は直ちに緊急時連絡本部に通報することが定められているが、本部に通報したのは1時間を過ぎた午前10時48分。そこから消防署(双葉消防本部)に通報連絡があったのは、6分後の10時54分で、火災確認から1時間19分も経過していた。

 

 火災現場を確認した地元の富岡消防署が「火災」と判断したのは、発生から4時間近く後の午後1時20分だった。通報までに1時間以上を要したことについて、東電は「通報が遅かったのは事実。今後改善していきたい」としている。

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2016/images2/handouts_160901_04-j.pdf