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ノルウェー、2030年にCO2排出ゼロの「カーボン・ニュートラル」目標設定で与野党合意。電力の95%は水力発電、残り5%は海外のクレジット購入へ(RIEF)

2016-06-13 15:33:01

norwayキャプチャ

 

 ノルウェーの議会は、パリ協定に沿った温暖化対策として、2030年1月までに国内の温室効果ガスの排出量をゼロにし、「カーボン中立化」とする目標を導入することで与野党が合意した。

 

 ノルウェーはすでに国内の電力供給の95%は水力発電でまかなっている。このため「ゼロ・カーボン」目標を達成するために、残りの5%分について、海外のカーボンクレジットを調達することになる。

 

 実は、ノルウェーは2008年にも「2030年でのカーボン中立化」目標を宣言している。しかし、その後、期限を2050年に延期した。これは、2009年に予想されていたコペンハーゲン合意が「失敗」に終わったことで、気候変動に関する国際情勢の流動化を踏まえたものだった。しかし、今回、パリ合意が先進国、途上国両方が合意する形で仕上がったことから、再び、目標を2030年に前倒しすることにした。

 

 同国の温室効果ガス排出量は、2015年平均の5390万㌧よりも今年は1.5%増える見通し。1990年は5190万㌧だった。ノルウェー議会はすでに国内市場でのガソリン車とディーゼル車の新車販売を2025年には原則として停止し、電気自動車に切り替える方針も示している。http://rief-jp.org/ct4/61980

 

 議会での正式決定は14日の予定。すでに与野党間での合意がなされているので、目標設定は揺るがない見込みだ。ノルウェーのFoE代表のLars Haltbrekken氏は「他の国もノルウェーに追随して意欲的な目標を設定するべきだ。パリ協定の2℃目標を実現するには、2018年には各国すべてがその“野心”を増大させる必要がある」と強調している。

 

 ノルウェーは欧州最大の石油・ガスの生産国であり、採掘した石油・ガスの大半は輸出している。

 

http://www.climatechangenews.com/2016/06/08/norway-targets-climate-neutrality-by-2030/?utm_source=Inside+Climate+News&utm_campaign=f9acaa3460-Today_s_Climate12_10_2014&utm_medium=email&utm_term=0_29c928ffb5-f9acaa3460-327781481