HOME |三菱自動車、日立、仏エンジ―が共同で、EVとグリーンビル、再エネ電力を相互接続し、ビルのエネルギー管理の最適化を確立する「E2B」実証実験をオランダで実施へ(RIEF) |

三菱自動車、日立、仏エンジ―が共同で、EVとグリーンビル、再エネ電力を相互接続し、ビルのエネルギー管理の最適化を確立する「E2B」実証実験をオランダで実施へ(RIEF)

2018-04-03 23:50:09

EVXキャプチャ

 

   三菱自動車は、日立製作所の日立ヨーロッパ、仏エネルギー大手のエンジーの3社で、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)などの蓄電機能を有する自動車と、建物・ビルを相互に電力融通するV2B技術の実証実験を、オランダで実施すると公表した。自動車の充電機器とビルのエネルギー管理システムをつなぎ、さらにはビルの太陽光発電等も接続することで、電力利用の最適化と、CO2排出量の効率的削減を目指す。

 

 V2B(ヴィークル・ツー・ビルディング)技術は、これまで別々に開発が進んできた電気自動車(EV)とビルのグリーン化、太陽光発電等のクリーンエネルギー技術を相互接続し、最適・効率利用のシステムを構築する。

 

 EVの電力を住宅や建物に活用する実験は日本でも試みられている。だが、欧州はEV化が進んでいるほか、ビルの省エネ需要が大きいことから市場の潜在性が大きいとされる。オランダの首都アムステルダムの北部に隣接するザーンダムで技術実証をする。

 

 実験での3社の役割分担は、まず日立が開発したV2X(EVやPHVの蓄電電力をビルや電力網などとの間で相互融通するシステム)の充電・放電器を提供する。EVとビル、EVと送電網を統合させる技術も提供する。

三菱自動車のアウトランダーPHEV
三菱自動車のアウトランダーPHEV

 三菱自動車は再エネ電力の蓄電デバイスとして活用できるSUV型プラグインハイブリッド車の「アウトランダーPHEV」を提供する。エンジーは、電動車両やオフィスビルの電力供給システムと、太陽光発電パネルなど再エネシステムを統合させ、スマートビルディングを構築する技術を提供する。

 

 

 これらの電力利用の相互接続システムの運用を通じて、EV・PHVなどの電動車両と、再エネ電力、オフィスビルの電力マネジメントシステムのそれぞれを、どのように連携させれば、オフィスビルの電力を平準化できるのかを検証するとしている。

 

 三菱自動車のコベバンサン常務執行役員は、「今回のV2Bの実証事業は、低炭素でエネルギー効率の優れたスマートなビルを構築するための新しい手法として貢献が期待される。当社はEVとPHVが将来の都市エネルギーの重要な要素となることを示したい」と述べている。

 

https://www.mitsubishi-motors.com/jp/newsrelease/2018/detail5190.html