英ESG調査会社のTrucost S&Pダウジョーンインデックスの子会社S&P GIによる買収確定。株式3分の2超の買い入れ合意（RIEF）
2016-09-15 15:57:05
米S&Pグローバル・インデックス（S&P GI）は13日、英国のESG調査会社Trucost社の株主にオファーしていた株買収で、77.3%の株主購入の受諾を取り付けたと公表した。この結果、TrucostはS&P GIの傘下に入ることが確定した。
S&P GIはS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス（S&P DJI）の子会社で、８月にTruscostの経営陣との間で、買収合意をしていた。http://rief-jp.org/ct6/63624
13日までに株売却に合意した主な投資家は慈善活動家のBen Goldsmith氏、環境経済学者のPavan Sukhdev氏、 Rothschild Group、タックスヘイブン会社のBP-PE1 Cayman Limited、RAM Equity Partners、株主活動会社のValueEdge Advisors のCEO、 Richard Bennett氏ら。
経営合意に基づき、S&P GIは買収金額は1株当り0.446154ペンスで、全株を1,421.3万ポンドで買収する提案をTrucostの株主に呼びかけていた。S&P GIは全株買収のため今月27日まで株主からの申し出を受け付ける。
S&P GIの親会社のS&P DJIとTrucostは、2009年から公式に業務提携関係にあり、Trucostの調査データを活用してきた。昨年9月には、Trucostの協力で、S&P Global 1200 Carbon Efficent Index Seriesなど3種類の気候変動関連インデックスを開発、売り出している。
Trucostは、英国だけでなく、米、仏、中国、インドなどに73人の専門家を抱え、グローバルにESG調査力を発揮している。独立した調査・分析力の高い専門会社として活動してきた。昨年のパリ協定の合意等で、ESG分野の調査ニーズが高まると想定されることから、自ら資本力強化のため“身売り”を宣言した。http://rief-jp.org/ct4/62348
Trucostの主要な顧客企業は、Axa Investment Managers、 Generation Investment Management, Hermes and Legal & Generalなどの米欧の資産運用会社等が名を連ね、国連環境計画（UNEP）などとの共同調査も多くこなしてる。S&P GIはTrucostを傘下に収めることで、同社のESGソリューションを強化できる。
http://www.trucost.com/_uploads/Sale-Process/Wholly%20Unconditional%20Announcement.pdf
Research Institute for Environmental Finance