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NTT、太陽光発電に参入 メガソーラーを3年間で20カ所(各紙)

2012-06-13 07:42:40

tokyo2012061101002263
NTTは太陽光発電事業に参入する。グループの遊休地などを利用して2014年度までにメガソーラー(大規模太陽光発電所)を約20カ所稼働させる。総発電能力は6万キロワット以上で単独企業としては国内最大級。再生可能エネルギーでつくった電気を電力会社が全量買い取る制度が7月に始まる。異業種から大手企業参入が相次ぎ、再生エネ普及に弾みがつきそうだ。

 

子会社のNTTファシリティーズが発電事業に乗り出す。同社は太陽光発電システムの設計・施工などエンジニアリング事業で国内トップ。まず今夏から来年1月にかけ、千葉県佐倉市や山梨県北杜市など6カ所で発電所を順次稼働させる。合計の発電能力は約1万1000キロワットになる。


 さらに14年度までに少なくとも合計20カ所程度まで増やす計画。総投資額は約150億円を見込む。メガソーラーは夜間などは発電しないが、6万キロワットの発電能力で一般家庭約2万世帯が消費する電気を賄うだけの発電量を得られる。




 再生エネの買い取り条件を決める政府の算定委員会は太陽光発電の電気を1キロワット時42円で20年間買い取る案を提示している。NTTの売電収入は年間二十数億円となり、投資を6~7年程度で回収できる計算だ。




 NTTはNTTファシリティーズを通じて東京ガスや大阪ガスと新電力(特定規模電気事業者、PPS)最大手エネット(東京・港)に共同出資し、電力の小売りにも進出している。電力需給の逼迫を背景に再生エネやPPSの商機が広がっており、NTTは電力関連事業を拡大する方針だ。




 再生エネの全量買い取り制度では、太陽光発電などの普及を促すために買い取り価格が高めに設定される。このため異業種から発電事業に参入する動きが相次いでいる。




 京セラはIHIなどと組み約250億円を投じて鹿児島市に発電能力7万キロワットのメガソーラーを7月に着工する予定。ソフトバンクも10カ所以上にメガソーラーを建設することを表明している。