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世界の風力発電市場、中国が牽引。2014年は新規建設のほぼ半分。2020年には倍増。日本は出遅れ。世界風力エネ協会が市場予測(FGW)

2015-04-02 17:04:40

wind2014~2019キャプチャ
wind2014~2019キャプチャ世界風力エネルギー協会(GWEC、本部ブリュッセル)は1日、2014年の風力発電の導入量が過去最大の5,1373万kWに達し、世界全体の発電量も過去最高の3億69597万kWになったと発表した。前年比の伸び率は44.2%増。新規導入の半数近く(45%)が中国市場で、中国、インド、ブラジルなどの新興国の導入が際立っている。

 

 

同協会は2020年には、現在の倍の6億6610万kWに増加すると予測している。世界の発電設備容量は54億6000万kW(2011年実績)なので、ほぼ1割を風力発電だけで賄えるようになる計算だ。

 

世界の風力発電市場のリーダーになっているのが中国だ。2014年の導入量2,319万kWは、単年度では2013年の1600万kWを上回る最高量となった。GWECによると、中国の風力発電導入の勢いは止まらず、2020年には中国の導入量は2億kWに達するとみている。中国の電力需要の2.6%を風力発電で供給していることになる。

 

2014 年の導入量第二位は、ドイツ(527万kW)、以下米国、ブラジル、インドと続く。日本は13万400kWの導入で、前年比2.7倍増となった。累積では278万kWの発電容量に増えたが、世界全体の導入の勢いに比べて弱い。電力供給に占める風力発電の割合も0.5%と限定的だ。

 

GWECは洋上風力発電の設置が少しずつ増えていることに期待をかけるとともに、固定価格買取制度(FIT)での接続問題の混乱など、規制の混乱が風力発電普及の妨げになっていると指摘している。

 

今後の風力発電市場の動きは、年間の導入量は5000万kW台から、次第に上昇し、2018年には6000万kW台にレベルアップ、年率の伸びも2018年には6.8%増と安定した成長が見込まれるとしている。

 

 

http://www.gwec.net/wp-content/uploads/2015/03/GWEC_Global_Wind_2014_Report_LR.pdf