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各国政府は、短期的な視点を直ちに改めないと、地球の持続可能性は保てない:国連開発計画トップが警告 (Guardian)

2012-04-20 13:43:24

Governments must stop short-term outlook warns UN development head
国連開発計画(UNDP)の事務局長を務めるヘレン・クラーク氏(元ニュージーランド首相)は6月に予定されているリオ+20の会議まで2か月と迫ったことを機に、英国ケンブリッジ大学で講演し、各国j政府に対して、持続可能性を政策の基本に据えるよう、警告を発した。

クラーク氏は、リオサミットからの20年間、各国は持続可能性の視点を、政策の中心に据えることをまだしていない、と指摘した。その理由として、各国政治家の政治的意思の欠落にあるとし、各国政府は短期的な視点から持続可能性政策への切り替えは、政治的リスクが高すぎるとみなしていると、警告した。

しかし、同氏は、「いま求められているのは緊急の行動だ。世界は科学者が指摘する地球的境界を越えて、行動すべきという幅広い合意が形成されている。動かないのは政治家の意思である」と聴衆に対して指摘した。

「 われわれが直面している転換点を超えると、取り返しのつかない急激な環境変化に見舞われるリスクが顕在化している。気候変動であり、生物多様性の危機であり、水資源の不足であり、さらに多くの問題がある。これらの問題に対処するため、政府部門は直ちに行動すべきだ」と述べるとともに、大事なことはこれらの環境に生じている問題が、経済に社会発展に大きく影響を及ぼすことだと、付け加えた。

そして「持続可能な発展を追求することは、単に貿易や経済的目標を、環境の目標と相互に取引することではない。それらは相互に連携しており、両方を追求することが求められている」とも述べた。

また再生可能エネルギー投資のようなグリーン成長は社会を発展させ、世界中で12億人の若者の雇用につながるとし、さらにすでに最貧困層の10億人の生活を向上させるためにも、食糧だけでなく、収入のある仕事、さらに生産的で実務的な仕事をエコシステムの改善、あるいは利用可能な水資源インフラの建設等の形で広めるべきだ、とも語った。

http://www.guardian.co.uk/environment/2012/apr/18/governments-short-term-development-head